新入生が入学したら常勤日本語教師は何をする?

日本語教師の新学期の仕事

4月が近づいてきましたが、新学期になったら日本語学校の常勤の先生はどんな仕事をしているんですか?

ほとんどの日本語学校は、4月に新学期を迎えます。

それ以外にも10月、1月、7月などに入学時期を設定しているところもありますが、いずれにしても新入生入学時には、通常の時期とは異なる仕事が多くなります。

今回は、日本語学校の常勤日本語教師が、新学期にどのような仕事をしているのかを紹介したいと思います。

この記事で分かること!
・新入生入学時の流れ
・新学期の常勤日本語教師の仕事内容

1. 新入生迎え・受け入れ

飛行機、入国

4月期生は通常3月末〜4月頭頃に入国することが多いです。

新学期には、まずこの新入生の受け入れと迎え業務が待っています。

大きな学校だと、この業務は事務職員等が担当して、日本語教師はあまり関わらないこともありますが、規模の小さな学校(=職員数の少ない学校)の場合や、一度に受け入れる人数が多い場合は、日本語教師も駆り出されるのが普通です。

1つは空港での出迎え

到着ロビーで新入生が出てくるのを待ち、手配されたバスやタクシー等まで案内します。

多くの学校ではここで写真を撮って、SNSや学校のウェブサイトに写真をアップしています。

職員が大型の車で寮や下宿先まで送ることもあります。

もう1つは寮や下宿先等での受け入れ

新入生はもちろん日本に来たばかりなので、これからの生活に色々な不安を抱えていたり、知らないことがたくさんあったりします。

送られてきた新入生を出迎え、部屋に案内したり、寮のルールや今後の予定を説明したりします。

こういう場面で語学力が活かしたい人は、小規模な日本語学校の方がチャンスは多いと思います。

大きい学校では語学力が必要な業務はその国出身の職員が担当していて、日本語教師がやる必要はないことが多いからです。

新入生が日本語学校に入学するまでの基本的な流れが知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

2. 入学式・オリエンテーション

入学式

新入生の入国が完了すると、入学式が行われます

これは通訳が入ること以外は、普通の学校と大きく変わらないと思います。

新しい学習者と出会い、教師も身が引き締まる思いになるイベントです。

(今年は久々にこれがまともにできそうですね)

入学式が終わると、学校の規則や制度、日本での生活ルールなどについてのオリエンテーションがあります

ここは教務や授業に関することは日本語教師が担当するところも多いのではないでしょうか。

また、これについても規模の小さい学校では、語学ができる日本語教師は通訳やサポートとして駆り出されることが多いと思います。

その他携帯電話の契約や市役所・区役所の登録に必要な書類の記入など、入国後の手続きに関する業務が多々あり、そこでも教師がサポートに入ったり、市役所・区役所等に学習者を引率したりすることもあります。

3. プレイスメントテスト・クラス分け

ここからはどの日本語学校でも日本語教師がやっていることです。

入学式等が終わると、学習者が入るクラスを決めるためにプレイスメントテストを行います。

筆記試験と会話試験の2つを行う学校が多いのではないでしょうか。

もちろん常勤講師が分担して試験対応をしますが、この会話試験の時に新入生と話をするのが私はとても好きです。

・熱い動機を持って来日した人

・まったく日本語が分からずに母語でギブアップ宣言する人

・アニメで学んだタメ口で饒舌に話す人

色々な学習者との新たな出会いがある瞬間です。

試験が終わったら成績を考慮しながら、これから学習者が日本語の勉強を始めるクラスを決めます

ここも楽しい作業だと個人的には思いますが、うまく考えていかないと後でクレームが入ったり、何度もクラス移動をしないといけなくなったりするので、慎重な検討と協議が必要な仕事です。

4. カリキュラム・授業スケジュール作成

スケジュール

これは大体3月までに完成していることがほとんどですが、新学期のカリキュラムや授業スケジュールの作成、使用教科書の選定等は常勤日本語教師ならではの仕事であり、醍醐味だと思います。

(規模の小さい学校等では非常勤講師が担当しているところもありますが)

多くの場合、レベルごとに担当者が分かれていて、繋がりや段階を協議しながら、教科書の選定、カリキュラムやスケジュールの調整を行っていきます。

個人的な経験では、1人の常勤講師が1つのレベルのみを担当しているところは多くないと思います(2〜3レベルぐらい)。

また、組織がしっかりしている学校だと、各常勤講師や非常勤講師が授業予定を作って、会議や委員会などでの承認を得て進める形になっているところもありますね。

単に授業予定を埋めていくだけではなく、非常勤講師への説明や学習者への説明がしっかりできるような資料等も併せて作っていかないといけないので、時間と経験が必要な仕事だと思います。

5. 講師会

入学式前後には常勤・非常勤講師が集まって、前学期の総括や報告等を行ったり、新入生の入学状況や今後の予定等について説明・協議を行う講師会があります

常勤講師は、非常勤講師に説明・報告をするための資料

(前学期の報告:卒業者の進路状況、試験成績など)

(新学期の説明:授業予定、授業の進め方、新学期のクラス編成など)

の準備をします。

学校全体の状況や今後の予定等を説明したあとは、レベルやクラスごとに分かれて授業の進め方、学習者の情報などを確認するミーティングが行われます

この辺りは、教科書や進め方を大きく変えない限りは、0から新しい資料を作る必要はないので慣れればそこまで大変ではないと思います。

ただし、大きな変更がある場合は説明資料の作成等にはかなり時間がかかります。

また、経験豊富な非常勤講師の先生を相手に説明するのは、経験の浅いうちはかなり緊張するところでもありますね。

6. 新入生面談

新入生の授業が始まって、ある程度落ち着いたら、新入生に授業のレベルや日本での生活、今後の予定、希望進路などについて聞く面談を行います

授業中のやり取りだけでは、限られた人数の常勤講師で全ての学習者の情報をしっかり把握するのは難しいです。

クラス数が多いと、そもそも常勤が授業に入らないクラスもあります。

そういう部分をカバーするためにも、学習者と個別に話をするのは不可欠なことです。

事務職員と連携して行うところも多いと思います。

学習者からは

・授業中の不満(クラスのレベル、講師の問題、クラスメイトの問題)
・生活の不満や不安(寮のトラブル、お金の問題、アルバイトの問題)
・進路についての質問(大学・大学院のレベル、今後の準備とスケジュール)

などが出てきます。

出席率や成績、授業態度の問題等がある場合は、こちらから原因を聞いたり注意をしたりもします。

授業中にはなかなか言えないことや、1人では解決できない問題等を引き出して、不安や不満を解決してあげるのもこの面談の重要な意義だと思います。

まとめ

いかがでしたか。

常勤日本語教師の新学期の仕事について、具体的にイメージできましたか。

これだけ見ると

「大変だなあ」

と思う人もいると思いますが、新入生の受け入れと新学期のスタートは、何年この仕事をしていても初心を思い出させてくれる、常勤日本語教師の仕事の中でも僕のお気に入りの部分です。

色々な想いを持って来日した新入生と関われるこの新学期業務は、卒業式と並んで、「常勤日本語教師をやってて良かった」と思わせてくれる経験になると思います。

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