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日本語学校で働くメリット・デメリット!② -小規模学校編-

小規模日本語学校の長所短所

前回の記事で、大規模な日本語学校で働くメリット・デメリットについては大体理解できました。小規模な日本語学校については、どうですか?

日本語学校の特徴は、規模の大きさや学校がある地域、経営母体、学校の方針、カリキュラムやコースデザイン、どんな国のどんな送り出し期間とパイプがあるかなどによって、様々です。

その中でも、学校規模の大きさは、日本語教師の仕事内容や働き方のスタイルに大きく影響を及ぼす要素だと思います。

前回の記事では、規模の大きな学校で働くときのメリットとデメリットを、常勤・非常勤の立場に分けて解説しました。

この記事では、反対に、規模の小さい日本語学校で、常勤・非常勤として働いたときのメリット・デメリットを紹介したいと思います。

大規模学校で働いたときのメリット・デメリットが知りたい方はこちらを読んでみてください↓

①規模の大きい日本語学校… 定員200名(10クラス)以上の学校

②規模の小さい日本語学校…定員100名(5クラス)以下の学校

ぐらいの規模をイメージしてください。

※注意※
この記事はあくまで私のこれまでの経験や、知り合いの日本語教師から聞いた内容等をもとにして作ったもので、全ての学校に当てはまるわけではありません。
また、この記事では、常勤・非常勤として働くときの一般的なメリット・デメリットや、日本語学校で働くときの一般的なメリット・デメリットについては解説していません。

一般的な日本語学校の仕事内容が知りたい方はこちらを参考にしてみてください↓

この記事を読んだらできること!
規模の小さい日本語学校で働くメリット・デメリットを理解し、学校選びに役立てることができる!

小さい日本語学校で働くメリット

常勤講師の場合

  • 【1】早くから重要な仕事や中心的な仕事を任せてもらえる/昇進のチャンスが掴みやすい
  • 【2】教務以外の様々な仕事を経験するチャンスが多い(通訳、COE申請等)
  • 【3】同僚や他部署、非常勤講師との距離が近く、アットホームな雰囲気で働ける
  • 【4】在籍者数が少ないため、学習者とも良い関係を築きやすい
  • 【5】自分(たち)で新たな制度や取り組みを決めたり、始めたりしやすい

小さい学校の場合、常勤講師の数も少なくていいので、経営者は必要以上に常勤日本語教師を雇いません。

そのため、ある程度のスペック又は経験があれば、入社してすぐに中心メンバーになれると思います。

もちろん教務主任は置かれていますし、校長や先輩日本語教師もいるとは思いますが、人数が少ない分、職員同士の距離も近く、風通しの良い職場になっているところが多い印象です。

自分の意見を積極的に言って、カリキュラムや使用教材などをどんどん動かしていきたいとか

0から新しいものを作っていきたいという人には、小さい規模の学校が合っているのではないかと思います。

学習者の人数も少ないので、イベントごとは学校全体で一緒になって行うことができ(大規模校では全員が一堂に会するのは難しい)、学習者同士、学習者と教師も距離が近いアットホームな雰囲気の学校が多いと思います。

非常勤講師の場合

  • 【1】非常勤講師でもクラス運営等の重要な仕事に携わるチャンスが多い
  • 【2】授業関連でも、比較的非常勤講師の裁量に任される部分が多い
  • 【3】常勤講師や同僚との距離が近く、アットホームな雰囲気で働ける
  • 【4】在籍者数が少ないため、学習者とも良い関係を築きやすい
  • 【5】勤務日数が多くならないため、入学者数が減った場合のリスクとダメージが少ない

非常勤講師の場合も、常勤講師と同じく、カリキュラムや教材の作成に携わったり、進路指導やクラス運営を任されたり、教務の中心的な仕事に関わるチャンスが多いのが小規模学校のいいところです。

非常勤をやりながら、クラス運営や教務の仕事を幅広く経験したい人は、小規模学校がオススメです(大規模学校の方が手当やサポートなどが充実している傾向はあると思います。ただ、すぐには任せてもらえない場合もあるので)。

授業の方法や教材等についても、自分の意見を言いやすい学校が多いのではないでしょうか。

これはあまり学校のメリットとは関係ないですが、私が以前働いていた小規模学校は、常勤と非常勤の距離も近く、毎週のように飲みに行ったりご飯を食べに行ったりしていました。笑

小さい日本語学校で働くデメリット

常勤講師の場合

  • 【1】職員数が少なく、教務以外の仕事もやらざるを得ないことが多い
  • 【2】待遇や福利厚生、研修制度が整っていないことが多い
  • 【3】IT設備を導入したり、規模の大きい事業や取り組みを始めたりするのが難しい
  • 【4】仲介業者や現地学校等の力が強く、理不尽な要求に従わざるを得ないことがある
  • 【5】教材や在籍者管理システム、カリキュラムなどが完成されていないことがある

小さい学校は職員の数が少ないため、教務は教務、事務は事務、という業務分担がしっかりされていない(というか分担するほど職員がいない)ところが多く、日本語教師も様々な仕事に駆り出されます。

一例を挙げると

■翻訳・通訳
■入学者の迎え、運転
■在籍者の病院の付き添い、運転
■寮や校舎の掃除
■COEの申請書類作成
■イベントの買い出し、会場予約、打ち合わせ
など…

このような仕事が結構当たり前のように降ってきます。

ただしこれは考え方次第で、メリットのところに挙げているように、様々な仕事が経験できるということでもありますね。

日本学校の一般的な常勤講師・非常勤講師・事務職員の仕事は、こちらをご参考に↓

あとは新しい学校だと、入学者を確保するルートが安定しておらず、現地送り出し機関に大きく依存していることが多く、学校の立場が弱い場合もあります。

送出機関
送出機関

じゃあ来年からそちらに入学者を送るのはやめて、別の日本語学校にするね

と言われたら経営が立ち行かなくなるので、現地業者や学校からの要望を受け入れざるを得ず、その負担が日本語教師に及ぶこともあります。

非常勤講師の場合

  • 【1】本来常勤がやる仕事を非常勤講師がやらざるを得ないことが多い
  • 【2】在籍者が少ないため、勤務日数を多く確保することが難しい
  • 【3】教材、システム、教室設備など、授業環境が整っていないことが多い
  • 【4】新人研修などの制度が整っておらず、教師の成長がサポートされにくい場合がある
  • 【5】経営が不安定になると、非常勤講師が切られやすい

これはメリットのところでも挙げましたが、小規模学校では常勤講師の人数が少ないため、大規模学校では常勤がやっているような仕事が、非常勤講師に回ってくることも多いです。

ただ、この辺りの仕事に手当がしっかりつけば、本腰を入れて非常勤をやろうという方にはメリットとして考えられると思います。

また、研修や教材・システム開発などが十分に進んでおらず、質の低いカリキュラムや授業環境で授業をしなければならなかったり、新人日本語教師へのサポートがほとんどなかったりする学校もあります。

あとは新しい学校だと、入学者数が安定しておらず、今回のコロナ禍のような状況で入学者がいなくなったり、減少した場合には、非常勤講師が勤務できるだけのクラス数が維持できず、大規模な学校よりも簡単に休職せざるを得ない状況に追い込まれたり、退職を余儀なくされることにもなりかねません。

小規模学校で非常勤講師をするなら、よほど先の見通しが明るい場合以外は、他の学校との掛け持ちや、他の仕事との兼業をオススメします。

まとめ

いかがでしたか。

小規模学校の特徴を簡単にまとめておきましょう。

小規模な日本語学校の特徴!
規模が小さい分、重要な仕事や、教務以外の仕事が任されることも多い。これをメリットと考えるかデメリットと考えるかは自分次第。
アットホームな雰囲気のところが多く、意見を言ったり自分のやり方を取り入れていったりすることは比較的難しくないが、手当や制度、管理体制が十分に整っていなかったり、経営が安定していないところもあるので、学校を選ぶ時はその辺りの吟味が必要。

大規模な日本語学校で働くメリット・デメリットはこちらの記事をご参考に↓

2つの記事を併せて読んで、日本語学校選びの参考にしてもらえれば嬉しいです。

仕事効率化はこちら ↓

新人日本語教師におすすめの本はこちら↓

ICT×日本語教師の本はこちら↓

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