日本語教師になりたいと考えているのですが、事前にやっておいた方がいいことって何かありますか?
この記事は、前回の記事【Part1】↓の続きです。まだの方は是非【Part1】から読んでみてください。
今回の記事では、日本語教師になる前にやっておいた方がいいこと、気をつけたことがいいことなどを5つ紹介したいと思います。
【Part1】と合わせて10個です。
★日本語教師になるまでに習慣づけておいた方がいいこと
★日本語教師になる人が気をつけた方がいいこと
それでは【Part2】スタートです。
6.副専攻は取っておく
日本語教師として働くための資格の1つに、「大学で日本語教育に関する教育課程を修了していること(主専攻)、または日本語教育に関する科目を26単位以上取得していること(副専攻)」というものがあります。
このうち「副専攻」は、所定の科目を履修し、単位を取得すれば良いだけなので、比較的簡単に取得することができます(大学により異なります)。
このような課程/制度が用意されている学部(外国語学部、文学部などが多い)に在籍、または進学予定の人は、この「副専攻」課程を修了し、養成講座を修了すれば、養成講座を修了しただけの人と就職の際に差をつけることができます。
ただし
資格ということだけで言えば、この副専攻を修了しただけでOKなのですが、それだけでは日本語教師になるための知識とスキルを十分に身につけることは難しいので、420時間の養成講座にも通うなどして、知識をしっかり身につけておくことと、ある程度の実践練習を積むことをお勧めします。
7.教職はとっておく
教職課程は、日本語教師の仕事に直接資格として結び付くわけではありません。
しかし、教育の基本的な知識は共通するところが多くあります。
教育心理学、教育社会学、教育課程論、生徒指導などは、日本語教師をする場合でも、大いに役に立つ科目だと言えます。
養成講座でもある程度のことは勉強できますが、教職課程のものとは質も種類も違うことが多いので、両方の視点から教育の基礎を学んでおくことは、決して無駄ではありません。
また、これは今回のタイトルとはやや外れますが、日本語教師のキャリアを積んでから小・中・高等学校に転職したり、やっぱりやりたいことは日本語教師ではなかった、という考えに至ったりした時にも、大きな助けになってくれますね。
8.日本語を教えるボランティアや、オンライン講師に挑戦する
実は国内の日本語教師の半数以上は、ボランティアで賄われています。
逆に言えば、それだけ日本語を教えるボランティアのチャンスは、身近に転がっているということです。
日本語を教えるボランティアは、地域の国際交流センターなど、様々な場所で募集しているので、ぜひ日本語教師になる前に挑戦してみてください。
もちろんボランティアですし、1対1で行われることが多いので、積める経験には限界はありますが、「外国人に日本語を教える」ということがどういうことなのかはイメージできるし、何より生で外国人とふれあい、コミュニケーションをとることができるので、楽しいです。
将来へのモチベーションも上がると思います。
無給ではちょっと…
という人は、資格の要らないオンライン講師や、知人等へのプライベートレッスンなどをやってみるのもいいと思います。お金を取るとよりプロとしての責任感も生まれます。
9.パソコンや電子機器を使いこなせる基本スキルを身につけておく
最近では、ICTを活用する学校も増え、タブレットやパソコン、プロジェクターなどを使用して授業を行うのも珍しいことではなくなりました。
さらに、昨今のコロナウイルスの影響で、日本語教育業界にも、インターネット授業導入の動きが一気に広がりました。
オンライン講師を始める方もかなり増えましたね。
いまやICTを使いこなすスキルは、日本語教師が標準装備しておくべきものになりました。
また、そういう機材やソフトなどを使いこなせれば、授業の効率化が図れたり、学習者への見せ方を工夫できたりと、大変多くのメリットがあります。
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Twitterやインターネット上にいる日本語教師は、その辺りに素早く適応していっている人が多いですが、日本語学校等にはそうではない人がまだたくさんいるのが現状です。
だから「標準」以上のスキルがあれば、就職の際にも有利に働きます。
日本語学校の常勤講師としてのキャリアを考えている人は、より重要だと考えた方がいいです。
常勤の日本語教師は、授業以外にも、在籍者の成績算出やテスト作成、実績データ作成などで、パソコンスキルが求められる場面が数多くあります。
参考↓
10.本当にやりたいかどうか考える
最後に大切なことは、日本語教師の仕事が本当にやりたいかを考えることです。
日本語の全く喋れない、文化も習慣も違う外国人の日本語学習に1から付き合う熱意があるか。
普通の日本人に聞いたら、「そんなの同じ意味でしょ」と9割の人が答える類似文型や語彙の違いを探求する意欲があるか。
日本語教師は、多くの国や地域の人と出会い、様々な文化や考え方に触れられる素晴らしい仕事です。ただ、その反面、ある程度の根気と体力、そして色々な意味での異文化を許容する力が要る仕事でもあります。
日本語が好き、言語が好き、外国人が好き、教えることが好き、研究することが好き。
このような気持ちがなければ、楽しみながら日本語教師を続けていくことは難しいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
【Part1】と合わせて、日本語教師になる前にやっておいた方がいいことを10個紹介しました。
もちろんこれら全てをやっておかなければ、日本語教師としてうまくやっていけないというわけではありません。
でも、この10個をできるだけ多くやっておけば、スタートの時点で、ただ何となく養成講座に通っているだけの人に大きな差をつけることができると思います。
本気で日本語教師を目指そうとしている人、日本語教師としてスキルアップしたい人、日本語教師として生きていきたいと思っている人の参考になれば幸いです。
ぜひやってみてください!
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