日本語教師に向いている人【Part2】

前回紹介したこちらの記事↓の続きです。まだの方は先に【Part1】を読んでもらえると嬉しいです。

前回に引き続き、今回も日本語教師に向いている人が持っている適性を紹介したいと思います。

まず初めに、前回の復習をしておきましょう。

【Part1】の復習(※ぜひ詳しい説明を読んでくださいね!)

  • 1. 日本語に対する探究心がある
  • 2. 終わりの線の引きどころを知っている
  • 3. 怒り耐性◎/怒っても口に出さずに収められる
  • 4. 国や地域の事情について理解や関心がある
  • 5. 想定外の事態が起きても冷静に対応できる

今回は、6〜10個目を紹介します。

6. 自分の考えやこだわりに固執しすぎない

これは主観ですが、日本語教師のなかには

「これがやりたい」
「これを使いたい」

という主張やこだわりが強い人が結構多いと思います(かく言う私も割とそう)。

でも、日本語教師がやる日本語の授業は、もちろん学習者のためのものです。

特に民間の日本語教育機関では、学習者がお金を出して日本語教育のサービスを買っています
だから、学習者のニーズに合ったものでなければ意味がありません。

また、「この学校は〇〇に強い」という情報をもとに、入学を決める学習者もいます。

たとえば、JLPTなどの試験対策に強いと聞いて入学したのに、ある先生は授業では会話表現やアニメの日本語表現ばかり教えて、JLPT対策の部分は解答だけ言って終わり… 

こんな先生と出会ったら、学習者はどんな印象を抱くでしょうか

もちろん授業に個性は不可欠ですが、学校としての強みや学習者のニーズを意識しながら授業を組み立てることの方が大切です。

どうしても自分がやりたいことをやるという人は、フリーランスなどで自分が好きにカリキュラムを組める働き方をするか、学校側を説得して学校の方針自体を変えて、成功まで持っていくぐらいの覚悟でやらないと、需要と供給が一致しなくなります。

学習者に見せる絵や写真、扱うテーマなども同じで、自分が扱いたいものであるということも大切なんですが、学習者が求めているもの、学習者に身近なものということの方が優先すべきです。

ということで、相手や集団の目標を考えながら授業を組み立て、その中で自分の個性を出していくことができる人は、日本語教師の適性が高いと思います。

ここがポイント!

  • 主張やこだわりが強すぎて学習者のニーズや全体の目標を無視するのは×
  • 日本語学校は学習者がお金を払ってサービスを買っている
  • 学校の特色や強み、学習者のニーズと目標をしっかり理解する
  • 全体の目標を理解した上で個性を出していける人は適性◎

7. 説明や雑談が長くならないように注意できる

日本語学校の授業カリキュラムは、大体どこも内容が盛りだくさんなことが多いので、時間配分をうまくやらないとどこかが駆け足になったり、積み残したりしてしまいます。

時間配分をうまくやるためには、1日の授業の中で優先度の高い項目を見極めて、比重をかけるレベルをそれぞれの項目に設定しておくことです。

これができていない人は、雑談が長くなったり、横道に逸れたまま時間を使いすぎてしまったりして、本来時間を使うべき項目に時間が使えなくなります。

「今日の授業は、〇〇の話でかなり盛り上がりました! …今日の文型の練習は時間がなく、教科書の例文を読むだけで終わりました」

という人がたまにいますが、

話が長くなりすぎたり、学習者から出た本題と関係のない質問に時間を使いすぎたりしないように気をつけられる人は、こんなことにはなりません。

もちろん、授業中の雑談は学習者とのコミュニケーションや、授業の活気アップ等に役立ちますが、適度な量にとどめないと肝心な部分に割ける時間が少なくなってしまうので、注意が必要です。

ここがポイント!

  • タイトなカリキュラムの授業では、適切な時間配分が不可欠
  • 授業項目の優先度を設定しておいて、優先度の低い部分で時間調整ができる
  • 優先度の高い項目の時間配分を削らざるを得ないのは、時間配分がおかしいから
  • 雑談や授業項目と無関係の質問対応などが長くならないように意識できる人は適性◎

8. 「普通の」PCスキルを持っている

日本語教師は、どの働き方でも、結構パソコンを使うことが多い仕事です。

  • Wordなど(テストや宿題、練習問題、授業教材の作成)
  • Excelなど(成績や出席管理、データ分析/常勤の場合)
  • PowerPointなど(授業教材や勉強会、報告会などの資料作成)
  • Outlookなど(メール対応)
  • Zoomなど(ウェブ授業・会議)

特に常勤を目指すなら、このぐらいの基本操作が難なくこなせるPCスキルはあった方が楽です。

これができないと仕事のスピードにおいても、授業のレベルにおいても、他の人に置いて行かれてしまいます。

またオンラインでの日本語教師の仕事もここ2年弱の間に劇的に増え、日本語学校でもオンライン授業が当たり前になりました。

ZoomやGoogle、Microsoftをはじめとした各社が出しているウェブ授業に活用できるソフトやサービスを使えることも、日本語教師の重要なスキルの仲間入りをしたと言えます。

加えて高速タイピングやショートカットキーの使用、エクセルの難易度高めの関数やマクロなどを身につけている人は、作業効率もよく日本語教師(特に常勤)の適性が高いと言えます。

ウェブページ制作やサーバー管理、動画編集などの作業もできればさらに◎でしょう。

そうでない人も、各officeソフトの基本的な機能や関数は、最低限使いこなせるようになっておきたいですね。

ここがポイント!

  • Officeソフトの基本操作は一通りできるようになっておきたい
  • 作業スピードの差で仕事量にめちゃくちゃ差が出る
  • 日本語学校でも、オンライン授業ができることは不可欠なスキルの1つ
  • Excelの高レベルな関数、PC作業のスピード、他のPC関連スキルがあればなお適性◎

9. 外国語が話せる/外国語に興味がある

日本語教師を志す人は、大体何らかの形で海外や外国人に興味を持っていたり、外国と関わったことがあると思いますが、日本語教師にとって、他の外国語の知識があることは、授業をする上でも、授業準備の段階でも、とても役に立ちます

国内の多くの日本語学校は直接法(日本語だけで教える)が主流ですが、外国語ができる、または外国語に関する知識を身につけていることによって、

日本語を外国語として考え、学習者の母語と比較しながら、学習者の立場になって授業ができる
学習者がどこでつまずくか/どういう間違いをするかが予測できる

などの強みを得ることができます。

これから日本語教師になりたいと考えている人にとって大切なのは、今外国語ができるかどうかではなく、「外国語に興味があるか」です。

色々な外国語に興味を持って、どんな構造なのか、どんな特徴があるのか、日本語との違いはどんなところか、などを調べたり、考えたりすることができる人は、適性◎です。

ここがポイント!

  • 外国語の知識は、授業でも授業準備でも、教材作成でも役に立つ
  • 学習者の立場で授業や問題などを考えることができる
  • 学習者が間違えるところとその理由がわかる
  • 重要なのは「話せる」ではなく「興味を持って探究できる」
  • 外国語の特徴や日本語との違いについての知識を自発的に積み上げていける人は適性◎

10. ビジネス的観点から日本語教師の仕事を捉えられる

まず、民間の日本語学校は営利目的の「会社」です。

だから

無駄なコストを省きながら営利を増やしていく

ということが大前提としてあります。
もちろん営利だけではなく、教育(=サービス)の質の向上と維持も同時にやっていくことは不可欠です。
でも、それが常に最優先ではありません。

そして、2つ目に、学習者は日本語教育のサービスを年間50-80万円払って、「買って」います。

だから

学習者が満足しなければ入学者は増えず、学校の収益は減退、そして日本語教師の給料にも影響が出ます

この2点を理解している人は日本語学校の日本語教師に向いています。一般企業での就業経験のある人が強いのはこの部分をしっかり理解しているところです。

教育は公共性が高く、日本語教育も小学校や中学校などの公教育と混同されがちですが、営利がないとやっていけません。日本語教師の給料も払えません。

例えば赤字経営が続く中で、同じぐらいのレベルの学習者が15人入学してきたときに、少人数でのきめ細やかな指導のためにクラスを2つ作ろうと言う人には、民間の日本語学校は向いてません。

15人1クラスで、いかに質の高い日本語教育が提供できるかを考えられる人は、適性◎です。

ここがポイント!

  • 民間日本語学校は営利目的。学習者は学費を払いサービスを買っている
  • 学習者のニーズを満たさなければ入学者は減り、入学者が減ると収益が減る
  • 収益が減ると給料が払えない。給料が払えないと日本語教師は切られる
  • 会社はコストを抑えながらパフォーマンスを上げ、収益を増やすことが大前提
  • 日本語学校は公教育とは違うビジネスであることを理解している人は適性◎

日本語教師に向いている人【Part1】と【Part2】のまとめ

日本語教師に向いている人が持っている適性は…

  • 1. 日本語に対する探究心がある
  • 2. 終わりの線の引きどころを知っている
  • 3. 怒り耐性◎/怒っても口に出さずに収められる
  • 4. 国や地域の事情について理解や関心がある
  • 5. 想定外の事態が起きても冷静に対応できる
  • 6. 自己の考えやこだわりに固執しすぎない
  • 7. 説明や雑談が長くならないように注意できる
  • 8. 「普通の」PCスキルを持っている
  • 9. 外国語が話せる/外国語に興味がある
  • 10. ビジネス的観点から日本語教師の仕事を捉えられる

いかがでしたか?
【Part1】と合わせて、日本語教師に向いている人の特徴を10個、紹介しました。
もちろんこれ以外にも色々あると思いますし、これがないと絶対ダメというわけでもありません。
当てはまらないものがあったという人は、これから気をつけるべきポイント、改善していくべきポイントとして見てください。

もしまだ【Part1】を読んでいない人がいたら、ぜひ併せて読んでみてください。

日本語教師の具体的な仕事内容が知りたい方はこちら↓

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