日本語教師の仕事を始めて1年が経ちました。
授業にも慣れてきましたが、もっと成長したいです。
今回は、【新人のときにやりがちなこと】→【新人から抜け出すためのステップ】の流れで、各項目についてリストを作りました。私が日本語教師1年目〜2年目の頃に実際に経験した失敗と、改善のために意識したことです。
日本語教師の仕事を始めてしばらくの間は、誰でも授業準備に追われ、授業中はそれをこなすことだけで精一杯です。
でも、これから紹介することができるようになると、準備中や授業中に余裕が生まれて、本来目指すべき、「授業がうまくなること」、「さまざまな知識を増やすこと」に集中して取り組めるようになると思います。
Contents
1. 授業中の質問がある程度予測できるようになる
【新人にありがちなこと】
- 授業で使うものや教案の準備ができたら満足してしまう
- 授業中に学習者から出る可能性の高い質問が予測できていない
- その結果授業中に急に質問されて精度の低い答えを返してしまう
↓
【新人から抜け出すために】
- 当日扱うところまでの既習範囲を確認する
- 既習の文法や語彙の中で、当日説明するものと類似したものがあるかどうかチェックする
- 類似表現との違いを調べておく
- 文法は接続の形・品詞・前後件制限、語彙は共起語、コロケーションに関連する質問や誤用が多いので、そこを中心に調べておく
類似表現の違いの調べ方や考え方はこちら↓
2. 学習者の表情や言動から理解度が分かるようになる
【新人にありがちなこと】
- 授業をこなすことに精一杯で、学習者の表情が見えていない
- よくできる学習者が反応してくれるので、クラス全体がよく理解していると勘違いしてしまう
- その結果、理解の遅い/説明が聞き取れなかった学習者を置き去りにしてしまう
- 不安になって、「分かりましたか?」と何度も聞いてしまう
↓
【新人から抜け出すために】
- 学習者の様子を見ながら説明することを意識してみる
- 導入、説明中に余裕がない場合は、1つ説明が終わったら学習者の様子を見る癖をつける
- 理解度が低い場合、どんな言動にそれが現れるかを把握しておく→参考(Twitter)
- 理解度の低い学習者がいる場合、説明の語彙レベルを落としたり、説明した内容のポイントを質問したりしてみる
- 「分かりましたか?」は多用すると学習者も不安になるので、使いすぎないようにする
3. 時間が余った時に焦らなくなる
【新人にありがちなこと】
- 時間配分がうまくいかず、走りすぎて時間が余ってしまう
- 時間が余ったときにやることを考えていなくて、焦ってしまう
- 簡単な活動やゲームなどのアイデアが少ない
↓
【新人から抜け出すために】
- 授業準備の時点で、多めにタスクや活動を準備しておく
- 教案に目安時間を書いておいて、それから何分ズレているかを休み時間等に確認する
- 時間感覚が養われるまでは、時計を頻繁に見る癖をつける
- 授業見学をしたり先輩にアドバイスをもらったりして、すぐできる活動のアイデアを増やしておく
- 困ったらその日の復習や、その日学習した語彙・文法を使った会話・短文作成などを実施
4. 不意の質問に冷静に対応できるようになる
【新人にありがちなこと】
- 質問を想定していなくて、急に質問されると焦ってしまう
- 説明に不足や矛盾が多く、質問するスキを多く与えてしまう
- 焦って誤った説明をしたり、分からないことを露呈したりしてしまう
↓
【新人から抜け出すために】
- 既習範囲の中にある、当日扱う文法・語彙の類似表現を確認しておく
- 文法は接続の形・品詞・前後件制限、語彙は共起語、コロケーションの違いを調べる
- 授業中は、↑を明確にルール化して説明し、穴や矛盾がないようにする
- 分からない時は即答しない
5.「分かりません」と言われても落ち込まなくなる
【新人にありがちなこと】
- 「分かりません」と言われたら落ち込んでしまう
- その後の授業でも引きずってしまい、その学習者のことが怖くなる
- 「分かりません」の種類の見極めができていない
- 「分かりません」と言われたあとの対応が分からず困ってしまう
↓
【新人から抜け出すために】
- 「分かりません」の種類を冷静に見極める→参考(Twitter)
- 真剣な「分かりません」で落ち込まない
- 「分かりません」と言われたあとは、言葉のレベル・話すスピード、扱う例文などを変えて再説明
- 全く同じ説明をリピートするのは避ける
- 質問に即答できず困った時の対処法を覚えておく→参考(Twitter)
- 気まずそうな/強気の「分かりません」は授業の改善が必要
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新人教師の強い味方になる本はこちら↓
仕事効率化はこちら↓
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