日本語教師の仕事を始めましたが、授業準備が辛くてもうやめたいです…
常勤ですが、仕事は多いのに給料は低いし、生活が厳しいです。
日本語教師から、このような話を聞くことは多くあります。
でも、このようなことを口にする人の多くは、現状を変えるために積極的に自分から動いてはいないと思います。
「どう動けばいいか分からない」
「自分が動いても変わらない」
そう考えている人も少なくないでしょう。
でも
「辛いけど、日本語教師の仕事は好きだから続けたい」
という人は多いはず。
そこで今回の記事では、日本語教師の仕事を辞めずに、働きやすい環境を作るにはどうすればいいかを書いてみたいと思います。
「楽しく、無理なく日本語教師の仕事をしながら、自分の時間も確保したい」
「とにかく今の仕事量を減らしたい/退勤時間を早くしたい」
「やりがいのある仕事がしたいけど、サービス残業はイヤだ」
「現状に不満があるが、どうすればいいか分からない」
という日本語教師の人、必読です。
・日本語教師として無理なく仕事を続けるために必要なことが分かる!
・働きすぎを防ぐ方法が分かる!
1. 情報を集めるために動け
何事も自分から動くためには情報が不可欠です。
ここで言う情報には大きく分けて2種類あります。
①自分の能力を上げる情報
- 仕事を効率化するスキル、ソフト、アプリ
- 文法や語彙の知識の習得を効率化する本
- 授業準備の効率化を助けるウェブサイト
1つ目は自分自身を強化する情報です。
このようなものをいくつ知っているか、いくつ使えるかで仕事量は大きく変わります。
もちろん仕事が終わる時間も。
まずは今、1番時間がかかっている仕事は何か考えてみてください。
そしてそれを効率化するものを探してみてください。
インターネットだけじゃなくて、SNS、本、同僚に聞くなど、色々な方法を駆使して探すことが大切ですよ。
文法や語彙の知識の習得を助ける本の一例はこちらの記事にまとめてあります↓
授業準備の効率化についてはこちらの記事も参考にしてみてください↓
授業準備に役に立つ便利なWebサイトはこちら↓
②環境を変えるために必要な情報
- 日本語教育業界(やそれ以外)にはどんな教科書や教材、教え方があるか
- 日本語教師にはどんな働き方があるか
- 他の日本語学校の労働環境、待遇、システム
もう1つは今の周りの環境を変えるために必要な情報です。
現状を変えるには、他の選択肢の存在やそのメリット・デメリットについてまずは知らなければなりません。客観的なデータや事実に基づいたメリットを示しながら新たな選択肢を提示することで、現在の環境を変えるきっかけを作ることができるからです。
例えば、よくTwitterでも話題になる「教科書問題」でも、どの教科書が最適なのかは学校によって様々です。ある教科書に変更するとして、学校側に(学習者や教師だけでなく、学校や経営者にとっての)そのメリット・デメリット、そして「なぜその教科書なのか」を客観的に伝えられることが、新しい教科書を使うためには不可欠です。
まずは現状に不満があることについて、インターネットや本、SNSなどから情報を積極的に集めてみてください。
2. 自分を変えるために動け①
情報を集めたら、自分の技術スキルを上げる方法をどんどん身につけていきましょう。
重要なのは
「まずは自分の仕事にかかる時間を短縮するスキルから身につける」
ということです。
転職するなら、例えば動画編集やウェブサイト作成、語学スキルなど、新たな能力を身につけるのもありですが、日本語教師を続けていくことが前提なら、とにかく今やっている仕事をより短い時間で終わらせることを優先してください。
例えば以下のようなことが挙げられます。
- より便利で効率的に仕事ができる機材に買い替える
- より便利で効率的に仕事ができるサイトや本、ソフトに切り替える
- Excel等のデータ処理ソフトのスキルを増やす
- より効率的なソフトに乗り替える/新たなソフトを導入する
「自分の仕事の遅さ/スキル不足」に気づいていない人は結構多いと思います。
周りの日本語教師を見ていると、
「あの関数を覚えるだけで作業時間がめちゃくちゃ短くなるのに…」
「あのソフトを使えば、その授業準備、もっと簡単になるのに…」
という人、結構います。
情報量と行動力の差です。初めに覚えるのには労力と時間が少しだけ必要かもしれません。
でもそれを身につければ、後の作業効率が大きく変わります。
時間短縮のため、ひいては自分の時間を確保するためには、積極的に動きましょう。
買うだけで仕事が速くなる機材は、こちらの記事にまとめてあります↓
ICT活用等に関する知識やスキルがまとめられている本は、こちらの記事をご参考に↓
3. 自分を変えるために動け②
もう1つ、仕事を楽にするために必要なことは
「割り切る部分は割り切る」
ということです。
日本語教師の多くは
「学習者のために、頑張ろう」という気持ちで働いているはず。
そうではないとしても
「学習者から頼まれたことを断るのはなかなか難しい」
「自分が仕事をやらないことで学習者が困る状況になるのは…」
という人は多いはず。
学習者に対するサービスの質が悪くなるのはもちろん良いことではないですが、
それを防ぐために毎日自分を犠牲にする必要はありません。
大切なのは、学習者へのサービスの質を維持しながら、自分を守る環境を作ることです。
それについては次のセクションで解説します。
以下のツイートも参考にしてみてください↓
4. 環境を変えるために動け①
1〜3を実践しても、なお仕事が楽にならないなら、自分のまわりの環境を変える必要があると思います。
- 学校で使用している教科書や教材、教授法、授業のルール
- 学校の常勤・非常勤の労働条件、社則、職場のルール
- 職場の機材や教室環境、ICTの導入
- 職場での自分の立場、常勤・非常勤講師の立場
このようなものを変えるには労力が要りますが、今の職場での仕事を続けていきたいなら、そして現状に不満があるのなら、変えるために行動を起こすべきです。
これを可能にするために1番簡単な方法は、教務主任や校長などの立場になることですが、それには時間もかかるし、なれるのは一部の常勤講師だけです。
ではどうすればいいのか。
まずやるべきことは人脈を作ることです。
・周りの非常勤講師、常勤講師を巻き込んでいくこと
・立場が上で、力のある人を味方につけること
これがすごく重要です。逆に言えば、これができれば1人の非常勤講師でも、学校のルールや教材、待遇を変えることも不可能ではなくなります。
あとは1. で集めた情報をもとに
・変えるメリット
・変えるデメリットをカバーする方法
・変えるために必要な経費と労力
を客観的事実やデータとして提示し、権限のある人の説得に臨みましょう。
学習者や教師のメリット・デメリットだけでなく、学校側のメリットと、デメリットをカバーする方法も提示しましょう。学校や経営者が1番気にしているのはそこです。
ここで他の講師や立場が上の人を味方につけておくことが役に立ってきます。
組織の場合、1人の意見だけで(会社にとって)必要のないコスト(教科書を変えるために職員が動く「労力」も会社にとってはコストです)を払うのは難しいですが、大勢が同意見を主張すれば、そのハードルは一気に下がります。
仕事を楽にする、働きやすくするのとは別に、「給料を増やしたい」という方は、こちらの記事を参考にしてみてください↓
5. 環境を変えるために動け②
4. までしっかり実践しても環境が変わらない、または変えることができないなら、働く環境自体を変えるのも一つの手です。
- 別の日本語学校へ
- 常勤を辞めて非常勤講師に
- 日本語学校で働くのをやめてオンライン講師に
- フリーになってプライベートレッスンや企業でのレッスンを展開
- 私教育から公教育へ
日本語教師の働き方と働く場所は多様です。
今の働く環境が根本的に合わないという場合もあります。
自分に合った環境に移るために動くのも、仕事を楽しく、無理なく続けるためには大切なことです。
自分が何を重視するか、そしてどんな職場と働き方のスタイルが適しているか、考え直しましょう。
まとめ
いかがでしたか。
いずれにしても、現状に不満を抱えたまま我慢していても何も変わりません。
仕事を楽にする、楽しくする、自分の時間を確保するためには、自分から積極的に動くことが不可欠です。
より良い生活のために家具や家電にお金を払うように、働きやすい環境を作るには労力が必要です。でも、最初にそれを頑張ってしまえば、その後の働く環境が変わり、無理なく働けるようになると思います。
皆さんも、現状に不満があるなら、この記事を参考にぜひ積極的に行動を起こしてみてください。
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仕事効率化はこちら ↓
新人日本語教師におすすめの本はこちら↓
日本語教師×ICTに特化した本はこちら↓
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