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【疑問】日本語教師って外国語ができないといけないの?

日本語教師と外国語

日本語教師って、外国語ができなくてもなれますか?

このような質問を受けることが結構ありますが、結論から言うと日本語教師は外国語が全くできなくてもなることができます。

ただ、外国語ができるかどうかで日本語教師として仕事のキャリアや、授業の質、授業準備の効率などが大きく変わってくることがあります。

だから私は、日本語教師もできるだけ多くの、そしてできるだけ高い外国語能力を身につけておくべきだと思います。

今回の記事では、日本語教師が外国語を身につけておくことのメリットを解説します。

この記事で分かること!
・日本語教師が外国語を身につける4つのメリットが分かる

1. 説明が効率化できる

1つ目のメリットは、授業内外問わず、学習者への説明が大きく効率化できることです。

授業内では、直接法の場合、基本的には日本語で指導しますが、わざわざ日本語で説明するメリットが特になく、日本語で説明するのは時間がかかり、理解度も低くなる可能性がある場合は、外国語で説明した方が効率的です。

例えば、「〜ことがあります」という文型を教える時に、頑張ってこの「経験」を表す文型を日本語とジェスチャーと絵で説明して伝えようとするより、「この文型は『経験』を表す」ということを媒介語や学習者の母語で示した方が、説明が遥かに早く終わるし、学習者の理解度も高くなります。それだけムダな説明の時間を減らし、練習に充てることができるわけです。

ただし、多国籍のクラスでは、学習者が不公平を感じないように、外国語を使うなら各学習者の言語を用意するなど、配慮が必要です。

授業外では、大学の出願指導や区役所手続きなど、重要なことや初級の学習者にとっては日本語では難易度が高い話題について話す時に、適宜学習者が理解できる言語を使うことによって、重大な誤解を避けたり、説明を効率化したりすることができます

2. 学習者が言っていることが分かる

2つ目のメリットは、学習者同士が話していることが分かるようになることです。

学習者の言語を理解できると、授業中の学習者同士の会話が手にとるように分かります。

「これが分からない」

「これはあの文型と何が違うの?」

「なんでここは『て形』じゃなくて『た形』なの?」

これが聞こえるようになると、学習者にとっての難易度、どのぐらいついてきているかなどが分かり、授業のコントロールが格段にやりやすくなるというのがメリットです。

学習者が「理解できない」という内容の話をしていたら、立ち止まって説明を追加したり、母語で良い質問をしていたら、それを取り上げてクラスで共有したり。

また、質問された別の学習者が間違ったことを教えていたときなども、それが聞き取れればそこで誤解を食い止めることができますね。

ただ、学習者同士の会話が分かるようになると、母語で不満や悪口を言っているのも分かるようになります。

教師が学習者の母語を分からないと思っている学習者は、母語で結構好きなことを言い合っています。

メンタルが弱い人は注意してください😅

3. 学習者が間違えるポイントと理由が分かる

3つ目のメリットは、学習者の母語を理解することで、日本語との違いが明確になり、学習者がどの文法や語彙を間違えやすいか、また、何が原因でどのような誤用をしやすいかが分かるようになることです。

これを知っていると、授業中の説明の質も上がるし、授業準備の際にも、例文を選定したり、事前に間違えやすい部分の説明を準備したり、学習者から出てくる質問を予測したりする作業が効率的にできるようになるはずです。

作文添削などでも、この知識を持っていると大いに役に立ちます。

学習者が書いた文は、ときにそのまま読んだだけではどう頑張っても理解できないことがあります。

こういう場合に学習者の母語の知識があると、母語の言い回しに照らし合わせて、言いたいことを推測することが容易になります

これは外国語を身につけていない日本語教師には、経験を積んでも一生身につかない能力です。

4. 仕事の幅が広がる

最後のメリットは、仕事の幅が広がることです。

外国語ができると、例えば学習者の通訳、入学希望者の問い合わせ対応、海外出張、外国への派遣授業など、普通の日本語教師では経験できない仕事をもらうチャンスが増えます

まあこれを「やりたくない仕事が降ってくる」と考える人もいるでしょうが、本気で日本語教師として生きていきたい人なら、魅力として考えられるのではないでしょうか。

海外で就職先を探す際にも、やはり現地の言葉ができることは強み(というか前提の場合もあるが)になりますね

まとめ

いかがでしたか。

日本語教師が外国語を身につけておくメリットがイメージできましたか。

もちろん外国語ができなくてもなることができるのは、日本語教師という仕事の魅力の一つでもありますが、なったあと、日本語教師としてスキルアップしたい/授業がうまくなりたい/学習者のニーズが掴める日本語教師になりたい/日本語教師として、さまざまな仕事を経験したい という人は、ぜひ外国語(特に学習者の母語)を身につけておいてください。

外国語としての日本語を教える仕事なので、自分も外国語をしっかり学ぶ経験をしておいた方が、学習者の心理や苦労するポイントなどをより理解できるというメリットもありますね。

就職活動の際にも、就職してからの仕事の幅を広げるのにも、きっと大きな助けになってくれると思います。

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