日本語学校で非常勤講師として働いているのですが、なかなか待遇が良くならず、生活が苦しくて困っています…。このまま日本語教師を続けていけるのか不安です。
日本語教師になったばかりのときに、このような不安を感じる人は多いのではないでしょうか。
私も養成講座受講中〜非常勤講師時代には同じように将来の生活に不安を感じていました。
ただ、日本語教師になって、何も考えずに担当する授業をこなしているだけでは、収入や生活が大幅に良くなることはほとんどありません。
収入を増やすためには、自分から積極的に行動を起こすことが不可欠です。
そこで今回は、
日本語教師が収入を増やすためにはどのような行動を起こすべきなのか
を紹介したいと思います。
今回は【Part1】「収入を増やすための準備段階」についてです。
【Part2】「実践編」はこちら↓
本気で日本語教師で生きていきたいと思っている人は、今日から行動を起こしてください。
○日本語教師としての収入を増やしたい
○日本語教師である程度余裕のある生活をしたい
○日本語教師で仕事の幅を広げながらお金も稼ぎたい
という人向けです。
●自分が楽しい働き方ができれば給料は安くてもいい
●そんなにガツガツしたくない
●学習者のために自分の力を尽くすことが何より大切なんだ!
という人には不向きなのでスルー推奨です。
日本語教師の基本的な待遇や給料についてはこちら↓
それではスタートです。
1. 自分自身の価値と適性を知る
まず最初にやることは
自分の価値を知る
ことです。チェックすべきポイントはこちら↓
✔️自分には日本語教師としてどのぐらいの価値がある?
✔️自分の強みは?
✔️自分の価値が評価される場所と働き方は?
まず自分の性格やスキルなどを客観的に分析し、強みを見つけてください。
収入アップの最初のステップです。アピールできるポイントを見つけましょう。
何もないよという人は次の2「自分の価値を上げる」へ。
ー
それができたら、次に自分の価値が評価される場所と働き方を考えます。
日本語教師の働く場所や働き方は多様化しています。
例えば、
【働く場所】
国内・海外・日本語学校・公教育・オンライン・プライベート…
【働き方】
常勤・非常勤・フリーランス…
【授業のスタイルや重視されるもの】
直接法・間接法・文型シラバス・場面シラバス・会話・JLPT…
【授業以外に生かせるスキル】
語学・ウェブ・PC・理系の知識…
このような中から、以下の2つを分析し、働く場所と働き方を選ぶことが大切です。
・自分の強みやスキルを最大限生かせるのはどこなのか
自分の強みやスキルが評価される場所、生かせる場所を選ぶことが、収入UPに繋がります。
2. 自分の価値を上げる
次にやることは、
自分のスペックを強化する!
これに尽きます。メリットは以下の2つです。
✔️自分の価値を高め、新たな仕事がもらいやすい状態・給料が上がりやすい状態を作る
✔️高待遇の仕事に手が届くようにする
具体的には、以下のような方法があります。
(1)日本語教師の3資格を複数取る
資格について詳しく知りたい方はこちら↓
同スペックの2人がいて1人が養成講座修了のみ、もう一人は養成講座修了+検定合格の2つを持っていたら、後者が採用されるのは明白です。
単純な資格の数だけでなく、それまでの努力の過程や自分のスキルアップのために積極的に動いていることが見て取れるからです。
(2)語学(TOEFL・HSK・ベトナム語検定…)
語学スキルがあれば、仕事の幅が広がるし、就職のときに有利に働きます。
留学の経験も同様に生きます。
常勤なら「通訳・翻訳の仕事もできる」
非常勤なら「○○(国)への派遣事業があるから、そこに行ってほしい」
など。
その仕事で別手当がもらえたり、給与査定にプラスに働くことなどもあります。
「直接法なら、日本語しか要らない」という人は最早絶滅危惧種だと思いますが、授業以外の部分でも語学スキルが生きる仕事は多々あるので、語学スキルがある人は、しっかりスキルとしてアピールできるレベル(翻訳や簡単な通訳ができるぐらい)まで磨いておきましょう。
特に今はベトナムをはじめとした東南アジアからの留学生が多くなっているので、英語や中国語(これもまだまだ有効)より、ベトナム語などの東南アジア諸語が翻訳・通訳できる力があれば重宝されることでしょう。
留学生や外国人について詳しく知りたい方はこちら↓
(3)PC、ウェブスキル(オフィス・オンライン授業・ウェブサイト・プログラミング、動画編集…)
特に常勤講師を目指すときにこのスキルは生きます。
日本語教師でPCやウェブ関連スキルに長けた人って本当に少ないです。
オンライン授業の普及などに伴い、日本語学校でもますます重要になってくるスキルだと思います。
資格だけでなく、ブログや動画編集、ウェブサイト構築等の実務経験があればなお良いですね。
(4)学歴(修士以上)
これはこの記事↓でも書きましたが、学士より給料のよい仕事がグッと増えます。給料アップに直結します。
取れるなら取っておいたほうが絶対にいいです。
(5)経験(2年〜・さまざまな場所・レベル・スタイルで)
どの業界でも同じですが、同業界での経験は評価の対象になりやすいです。未経験より3年経験があるほうが採用側は安心できますし、募集のときに「○○円〜」と書かれている最低ラインから抜け出すために経験は必要です。
重要な業務や特別な業務が任せられる機会も増えます。
さまざまな場所(国内・海外・学校規模…)やレベル(初級・中級・上級…)を経験しておくと◎です。
ちなみに、どのレベルでも授業ができるというのは、かなり強みになります。
どのレベルも経験した人材は、ある程度の年数日本語教師として働いており、その頃には働き方を確立して、一部の場所に長く留まり始めることが多いので、募集してもなかなか出会えないからです。
またプライベートレッスンやボランティアなどは資格がなくてもできる場合が多いので、大学在学中や養成講座受講中でも経験が積めるので、早いうちから経験を積みたい人にはオススメです。
(6)常勤になる、昇進を目指す
非常勤から常勤に働き方を変えるのは、ひとまず最低限安定した収入を得るためには有効な手段です。
業務の幅も一気に広がります。
定期昇給や賞与がある学校を選びましょう。
非常勤経験を数年積んでからチャレンジするのがオススメですが、いきなり常勤講師になる人もいます。
常勤講師になれたら、
教務主任→教頭→校長
のように昇進を目指すのもいいし、次回【Part2】の項目に積極的に取り組んでいくことでも収入アップが目指せます。
「自分の価値を上げる」のまとめ:
自分のスペックを強化し、アピール力と仕事の幅を拡大
- 日本語教師の3資格を複数取る
- 東南アジア諸語や英語など、翻訳や簡単な通訳ができるレベルの語学スキルを身につける
- PCやウェブ関連スキルを身につける
- 修士以上の学歴をとっておく
- さまざまな場所・レベル・スタイルで日本語教育の実務経験を積む
- 常勤講師になる・昇進を目指す
3. 人脈を広げておく
日本語教育、特に日本語学校業界は狭い業界です。
知り合いの知り合いは知り合いみたいなこともよくあります。
また、採用の際に養成講座から紹介を受けたり、A校からB校に来た一人の先生からの繋がりで多くの教師がB校に流れる、みたいなこともザラです。
だから日本語学校や養成講座での出会いは大切にした方が◎です。
また、最近では日本語学校業界に留まらず、さまざまな業界で日本語教師が求められる場面が増えています。そのような場面で繋がりがあれば、仕事を依頼されることも結構あります。
個人的にオススメなのは、以下のような業界です。
・看護
・ウェブコンテンツ
・メディア、出版
・飲食
・宿泊
・メーカー
・教育(公教育、語学スクール、インターナショナルスクール、塾など)
…
もちろん、繋がりを作って待っているだけではなく、自分から積極的に働きかけていくことも不可欠です。
4. 仕事の効率化・時間捻出のスキルを身につけておく
例えば日本語学校で常勤として働くなら、仕事の量が結構多いので、普通に働いていると副業やスキルアップに割ける時間を捻出できない場合も結構あります。
そうならないように、仕事を効率化し、かかる時間を短縮し、収入アップに必要な作業等に使える時間を捻出する力を身につけておくのが◎です。
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新人日本語教師にオススメの本はこちら↓
授業準備短縮のテクニック↓
その他のPCスキルやテクニックなどについても、また記事を書ければと思います。
Part2の予告
…いかがでしたか。
【Part1】では主に「収入を増やすための準備」として必要なことを紹介しました。
次回【Part2】では、より具体的に「収入を増やしていく方法」を紹介したいと思いますので、よければまた読んでもらえると嬉しいです。
・仕事の量を増やすには?
・自分で仕事を作り出すには?
・学校からの評価と査定を上げるには?
…など、具体的な収入アップのコツを公開予定!
ー
日本語教師の一般的な給料事情が知りたい方はこちら↓
現役日本語教師の生の声はこちら↓
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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