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分かりやすい文章の書き方のコツを解説!構成の基本を身につければ作文も怖くない!

日本語の文章の構成と書き方

文章を書くのが下手で悩んでいます…

段落構成がうまくできず、自分でも何を書いているのか分からなくなってしまいます。 文章の作成がうまくなるには、どうすればいいのでしょうか。

中学生や高校生の作文や小論文はほとんどの人が経験していると思いますが、大人になってからも仕事でメールや報告書、プレゼン原稿を作成するなど、文章を書く機会は意外と多いですよね。

その際に、文章の組み立て方や段落構成の仕方、書き出し方や締め方などの基本が分からず、思った以上に時間がかかったり、簡潔な文章が書けなかったりして困っている人もいると思います。

そこで今回は、2つの場合に分けて、文章構成を中心に、誰でもできる伝わりやすい文章の書き方のコツを紹介したいと思います。 文章の作成や作文の宿題などに悩んでいる方は、参考にしてみてください。

こんな人にオススメ!

✔️文章の構成が下手で悩んでいる…
✔️作文がうまくなるにはどうすればいいのか知りたい!
✔️分かりやすい文章の書き方の基本が知りたい!
✔仕事で作成する文章がうまく書けるようになりたい!

1. 小論文や企画書など、主張・提案を伝える文章の書き方のコツ

まず、自分の意見や主張、提案などを伝える「作文・小論文」「企画書・プレゼン原稿」などの場合について見ていきたいと思います。

(1)分かりやすい段落構成の基本とは?

分かりやすい文章を作成する際に不可欠なのは段落構成です。

スムーズに読み進められる文章は、段落構成がしっかりしています。

自分の意見や主張、提案などを書く文章の場合は、下図のような構成が基本です。

このような文章を読み手に伝わりやすく書くには、まず書き出しで「質問の答え・結論」を提示しておくことが何より大切です。

テーマや質問が与えられている場合、読み手は「答え」を探しながら読むからです。

「文章の始め方が分からない」という人は、最初にテーマに関する背景知識などの説明を長々書いてしまいがちです。

結論が見えない中でそのような説明を読み進めるのは読み手にとって苦痛でしかありません。

求められている結論を最初に提示しておくことで、読み手はその前提の下で文章を読むことができ、それがスムーズな理解に繋がります。

最初に主張をはっきりと示したら、次になぜそう考えるのか、なぜそういう提案に至ったのかという理由を説明します。このようなタイプの文章の場合、読み手に「なるほど、確かにそうだ」「この提案はやってみる価値がある」と思わせることが目的だからです。

それを助けるのが次の「根拠」の部分です。ここでは、その前に説明した理由を裏付けるデータや自分の体験談、具体例を追加します。そうすることで、主張と理由により説得力を持たせることができます。

自分の主張をサポートする理由、その理由をサポートする根拠を述べることができたら、最後にもう一度自分の主張を置きます。よく「まとめ方が分からない」という人がいますが、まとめは最初の主張をもう一度明確に示しておくだけで問題ありません。

こうすることで、文章の最初から最後まで1本の柱を通し、一貫性のある主張を構成することができます。

ここで絶対にやってはいけないことは、最初に述べた意見・主張と、最後の意見・主張を変えることです。文章の最初に書いた内容を丸々コピーするぐらいの気持ちで、最初と最後には同じ主張・意見を置くようにしましょう。

文章に説得力がないと言われる人は、例えば最初はテーマに賛成の立場をとっていたのに、最後は「メリットもデメリットもあるから場合による」みたいな曖昧な結論になったり、最初はAを提案していたのに、最終的には「提案内容はB」に変わっていたりします。

そうなると、最初の主張を前提に読んでいた人が最後に混乱してしまい、伝わりにくい文章になってしまいます。

この構成で文章を書くと、以下のような形になります。

これを基本に詳細や具体例、体験談などを使って作成していくと、構成が原因で「分かりにくい」と言われることは少なくなるはずです。

(例文)テーマ:日本は動物園を廃止すべきか
主張 :私は、日本は動物園を廃止すべきではないと考える。その理由は2つある。
理由①:1つは、動物園は観光地として大きな経済効果があるからだ。
根拠①:例えば、A市は動物園の改装を成功させ、A市を訪れる観光客数は5年で3倍になった。
理由②:2つ目の理由は、動物園は種の保存において重要な役割を担っているからだ。
根拠②:事実、B動物園は絶滅危惧種3種の繁殖に成功し、種の保存に貢献している。
主張 :以上の理由から、私は日本は動物園を廃止すべきではないと考える。

作文や小論文の場合は、400字、600字、800字など文字数が決められていることが多いと思いますが、基本的な構成は文字数が変わっても同じです。上の内容は200字程度なので、ここからどの程度詳細や例を付け加えていくかで、文字数を調整することができると思います。

また、800字や1000字など、より多くの文字数が必要な場合は、理由と根拠の数を増やすことで対応できます。

(2)より説得力のある文章の書き方のコツは?

先述の通り、この形式の文章を作成するときは、読み手に納得してもらったり、賛同を得たりすることが主な目的になっていることが多いと思います(学校の宿題の作文は別として)。

ここまでに述べた内容を実践するだけでも、文章は十分伝わりやすくなると思いますが、より説得力を上げるためには、どうすればよいのでしょうか。

その方法の1つが、結論を述べる前に「自分と反対の立場の意見を論破する」ことです。

(1)で紹介した構成の場合、文章を読んだ人に言いたいことは伝わっても、反対意見を持つ人への対応が行われておらず、そのような人が納得してくれるとは限りません。

例えば(1)の最後に挙げた動物園のテーマの場合だと、「でも動物園の動物の平均寿命は野生動物より短い。それは動物園のせいじゃないか」と反論されるかもしれません。

そのような反論を予め文章の中に盛り込み、一定の理解を示したうえでその意見を論破する部分を作っておくことで、より説得力のある文章を書くことができます。

動物園の文章の場合だと、以下のような内容が考えられます。

(例文)反論への理解→論破|テーマ:日本は動物園を廃止すべきか
たしかに、動物園の動物は野生動物より平均寿命が短く、動物園が命を縮めているという意見もある。
しかし、ある調査によると、野生のチーターの3割は生まれてから1か月以内に、9割は3か月以内に死亡すると言われている。
それに比べると、動物園の動物は野生動物より遥かに高い確率で生存することができるため、生存の面においても、動物園での飼育が一概に悪だとは言えない。

以上のことが意識できると、説得力を持たせながら、相手に伝わりやすい文章が書けると思います。

「意見・提案の書き方のコツ」のまとめ

・最初と最後に主張を置き、文章に一貫性を持たせる
・主張をサポートする理由と、その根拠となる具体例や体験談などを配置する
・反対派の意見を取り込み、それを論破することで説得力が上がる

2. メールやお知らせなど、要件を伝える文章の書き方のコツ

次に、メールやお知らせなど、相手に依頼や要件を伝える文章の構成と書き方を見ていきましょう。

メールやお知らせを作成するとき、最も大切なことは、簡潔に、かつ読み手にできるだけ疑問が生じないように文章を書くことです。

そのために意識しておきたいのが、いわゆる「5W1H」を明確にすることです。

これはほとんどの人が知っていると思いますが、5W1Hとは、「who(だれが)、when(いつ)、where(どこで)、what(何を)、why(なぜ)、how(どのように)」という、話を伝えるために不可欠な要素を表しています。

依頼や要件を伝える際は、これが明確でないと読み手に疑問が生じ、もう一度メールのやり取りをするなどの手間が増えてしまいます。社内の人ならまだしも、取引先やお客さんにこのような手間を取らせるのは、会社としてはできれば避けたいですよね。

冒頭の挨拶や名乗りを書いた後は、これを明確にしたうえで、簡潔に要件を伝えるのが基本です。

そのうえで、理由や背景などの説明が必要であれば付け加えるようにしてください。

先に言いたいことを伝えておくべきなのは、(1)の小論文や作文の場合と同様です。

最後の締め方は「お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします」や「お返事をいただければ幸いです」など、定番の形でいいと思います。

なお、メールやお知らせの場合は、以下のようなことも意識しておきましょう。

・一目で要件が分かる件名・タイトルを付ける
・メール以外の連絡先や部署・肩書等が分かる署名を入れる
・CCやBCC、転送などのマナーを確認する
・添付ファイル名を本文内の記述と統一する
・読みやすく改行する
・大事な部分の色や太さを変える(掲示などの場合)

こちらもこの構成で書いた文章の例を載せておくので、参考にしてみてください。

(例文)件名:4/27(金)の留学生向け進路説明会資料のご送付(ABC大学)

DEF日本語学校
教務主任
松本 理恵先生

いつもお世話になっております。
ABC大学入試広報部の本並です。

表題の件ですが、4/27(金)に実施予定の留学生向け進路説明会の資料を2種類ご送付いたします。
お忙しいところ恐れ入りますが、参加される学生様に各1部ずつ、当日までにご配布をお願いいたします。

添付の「①学校案内」は当校のカリキュラムや設備などに関するご案内資料、「②オープンキャンパスのお知らせ」は今年度実施予定のオープンキャンパスのスケジュール、実施内容等のご案内となっております。

以上です。
お手数をおかけしますが、ご確認のうえご対応をよろしくお願いいたします。

ABC大学入試広報部
本並忠勝

以上のことを意識して、相手に分かりやすいメールやお知らせが書けるように頑張ってください!

「要件を伝える文章の書き方のコツ」のまとめ

・5W1Hを明確にしたうえで、簡潔に書く
・要件を最初に伝える
・必要があればその理由や詳細をあとで説明する
・読みやすく、相手が対応しやすいように件名や添付ファイル名などを調整する

3. 文章を書く練習に役立つオススメの本は?

もっとじっくり文章の書き方を勉強したい方向けに、オススメの本をいくつか紹介しておきます。

ここに書いた構成の基本はすでに身についているけどもっとレベルアップしたい方、難関大学の入学試験に臨む方などは、ぜひ読んでみてください。

(1)読むだけ小論文 法・政治・経済・人文・情報系編 パワーアップ版

この本は、20年ぐらい前に発売され、小論文の参考書として昔からよく読まれているロングセラー商品です。

入試等で出題されることの多い様々なテーマについて豊富な意見例が掲載されていて、その名の通り、読むだけで小論文がうまくなる本です。

この「パワーアップ版」は2020年に発売された新しいもので、AIなどのテーマにも対応しています。

ちなみに、もっと基礎から勉強したい人には、「基礎編」もあります。

(2)新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング (できるビジネス)

一般的な文章を書くのが苦手な方にぴったりの入門書です。

特にブログ記事やお知らせなどを書く機会が多い人が意識するべきポイントが、分かりやすくまとめられています。 会社のウェブサイトやニュース記事、お知らせなどを作る人にはぜひ読んでみてほしい一冊です。

(3)書くスキルUP すぐできる! 伝わる文章の書き方 確実に文章力がつく! 7つのステップ

こちらはメールや企画書、議事録など、仕事で文章を書く機会が多い人向けに書かれた本です。

読みやすく、基礎的な内容が書かれているので、ある程度文章が書けて、さらにレベルアップしたい人には物足りない内容かもしれません。

ただ、社会人になったばかりの人や、どうしても文章が苦手な人が最初に手に取る1冊としてはオススメです。

(4)即! ビジネスで使える 新聞記者式伝わる文章術 数字・ファクト・ロジックで説得力をつくる

ビジネス文書に説得力を持たせるために必要なロジックやデータの集め方などが分かりやすく解説された本です。

「文章で伝える」プロである新聞記者の著者が書いているので、説得力があります。

「文章は読んでもらえないもの」という前提の下で、どうすれば読み手に寄り添った文章が書けるのかが分かります。

まとめ

いかがでしたか。

分かりやすい文章を書くための「段落構成と書き方」のコツについて解説しました。

この構成と書き方を実践すれば、「何が言いたいか分からない」と言われることは格段に少なくなるはずです。

もっと細かい部分の伝え方については、こちら↓の記事を参考にしてみてください。

外国人と話すコツというタイトルですが、日本人相手でも活用できる部分がたくさんあると思います。

また、「文法がおかしい」とよく言われる人には、こちら↓の記事がオススメです。 自然で違和感のない日本語を話したり書いたりするコツについて解説しています。

新人日本語教師におすすめの本はこちら↓

日本語教師×ICTに特化した本はこちら↓

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