・外国人って日本にどのぐらいいるの?
・外国人が多いのってどの都道府県?
・どんな在留資格で日本に来ているの?
今回はそんな疑問にランキング形式で答えてみたいと思います。
先ごろ政府統計の総合窓口(e-Stat)に掲載されたデータを、分かりやすくまとめてみました!
一部編集・加工を行っていますが、統計数字自体には変更を加えず掲載しています。
「年齢」以外については、基本的に上位7項目を掲載しています。
「年齢」の項目で一部表示されていない層があるのは、該当者がいなかったためです。
1. 在留外国人全体について
日本全体の在留外国人数は、2020年12月時点で2,887,116人となっています。
300万人に近い数字ですね。
まずはこの「在留外国人全体(2,887,116人)」に関するデータを紹介したいと思います。
(1)地域別在留外国人
順位 | 地域 | 人数 |
1 | アジア | 2,435,281人 |
2 | 南米 | 272,279人 |
3 | ヨーロッパ | 75,010人 |
4 | 北米 | 71,564人 |
5 | アフリカ | 18,595人 |
6 | オセアニア | 13,760人 |
7 | 無国籍 | 627人 |
(2)国籍別在留外国人
順位 | 国籍 | 人数 |
1 | 中国 | 778,112人 |
2 | ベトナム | 448,053人 |
3 | 韓国 | 426,908人 |
4 | フィリピン | 279,660人 |
5 | ブラジル | 208,538人 |
6 | ネパール | 95,982人 |
7 | インドネシア | 66,832人 |
(3)在留資格(ビザ)別在留外国人
順位 | 在留資格 | 人数 |
1 | 永住者 | 807,517人 |
2 | 特別永住者 | 304,430人 |
3 | 技術・人文知識・ 国際業務 | 283,380人 |
4 | 留学 | 280,901人 |
5 | 技能実習2号ロ | 258,173人 |
6 | 定住者 | 201,329人 |
7 | 家族滞在 | 196,622人 |
「家族滞在」や「定住者」も、日本語学校やプライベートレッスンなど、何らかの形で日本語学習をしている人は多いですね。
(4)年齢別在留外国人
年齢 | 人数 |
0-9歳 | 174,650人 |
10-19歳 | 163,136人 |
20-29歳 | 889,083人 |
30-39歳 | 647,734人 |
40-49歳 | 418,479人 |
50-59歳 | 310,257人 |
60-69歳 | 160,743人 |
70-79歳 | 82,964人 |
80歳以上 | 40,070人 |
(5)都道府県別在留外国人
順位 | 都道府県 | 人数 |
1 | 東京都 | 560,180人 |
2 | 愛知県 | 273,784人 |
3 | 大阪府 | 253,814人 |
4 | 神奈川県 | 232,321人 |
5 | 埼玉県 | 198,235人 |
6 | 千葉県 | 169,833人 |
7 | 兵庫県 | 114,806人 |
(6)在留外国人総数上位の自治体
順位 | 市区町村 | 人数 |
1 | 埼玉県川口市 | 39,300人 |
2 | 東京都新宿区 | 38,726人 |
3 | 東京都江戸川区 | 37,798人 |
4 | 東京都足立区 | 34,140人 |
5 | 東京都江東区 | 31,295人 |
6 | 大阪市生野区 | 27,830人 |
7 | 東京都板橋区 | 27,766人 |
お隣の静岡県が2位で36,730人となっていて、南米地域からの外国人はこの地域に集まっていることが分かります。
ベトナム人も448,053人のうち43,504人が愛知県に在留しており、これも全国トップとなっています(東京は37,289人)。
自動車などの製造業関係が集まっており、それに関わっている外国人が多いのが愛知県の特徴といえます。
自治体別で1位になっている埼玉県川口市は、2005年の在留外国人は15,000人程度でしたが、2020年12月には39,300人と倍以上になっています。埼玉県に在留する中国人の数は東京に次ぐ2位で、中国人が多く集まるコミュニティがあることが、大きな理由の1つとなっているようです。
あとは東京や大阪などの都市部とその周辺に集まっていることが分かりますね。
2. 「留学」「技能実習」「特定技能」について
ここからは日本語教師に関係の深い「留学」と「技能実習」、そして新しい在留資格であり、今後「留学」から切り替える人や直接取得して日本に来る人が増えるであろう「特定技能」にスポットを当ててみたいと思います。
全体の数字とも比較しながら見てもらえればと思います。
なお「技能実習」は全ての種類を含みます。「特定技能」はこの調査が行われた時点では「2号」の在留資格を持つ人は0人だったため、「1号」のみとなります。
(1)地域別
①留学(280,901人中)
順位 | 地域 | 人数 |
1 | アジア | 268,667人 |
2 | ヨーロッパ | 6,261人 |
3 | 北米 | 2,322人 |
4 | アフリカ | 2,213人 |
5 | 南米 | 948人 |
6 | オセアニア | 481人 |
7 | 無国籍 | 9人 |
②技能実習(378,200人中)
順位 | 地域 | 人数 |
1 | アジア | 378,045人 |
2 | ヨーロッパ | 116人 |
3 | 南米 | 39人 |
4 | アフリカ | 0人 |
5 | 北米 | 0人 |
6 | オセアニア | 0人 |
7 | 無国籍 | 0人 |
③特定技能(15,663人中)
順位 | 地域 | 人数 |
1 | アジア | 15,620人 |
2 | ヨーロッパ | 27人 |
3 | 南米 | 9人 |
4 | 北米 | 6人 |
5 | オセアニア | 1人 |
6 | アフリカ | 0人 |
7 | 無国籍 | 0人 |
(2)国籍別
①留学(280,901人中)
順位 | 国籍 | 人数 |
1 | 中国 | 125,328人 |
2 | ベトナム | 65,653人 |
3 | ネパール | 23,116人 |
4 | 韓国 | 12,854人 |
5 | インドネシア | 6,279人 |
6 | 台湾 | 6,206人 |
7 | スリランカ | 5,578人 |
②技能実習(378,200人中)
順位 | 国籍 | 人数 |
1 | ベトナム | 208,879人 |
2 | 中国 | 63,741人 |
3 | インドネシア | 34,459人 |
4 | フィリピン | 31,648人 |
5 | ミャンマー | 13,963人 |
6 | タイ | 10,735人 |
7 | カンボジア | 9,970人 |
③特定技能(15,663人中)
順位 | 国籍 | 人数 |
1 | ベトナム | 9,412人 |
2 | 中国 | 1,575人 |
3 | インドネシア | 1,514人 |
4 | フィリピン | 1,059人 |
5 | ミャンマー | 674人 |
6 | カンボジア | 488人 |
7 | タイ | 455人 |
また、「留学」では人数があまり多くないフィリピンやインドネシアが、「技能実習」及び「特定技能」では上位に来ています。
「特定技能」はまだ新しい在留資格で、二国間協定や受け入れに必要な制度の整備状況によって取得のしやすさに差があります。
「留学」で7位のスリランカに続くのは、ミャンマー、バングラデシュ、モンゴル、タイなど、やはりアジアの国が多くなっています。
(3)都道府県別
①留学(280,901人中)
順位 | 都道府県 | 人数 |
1 | 東京都 | 87,032人 |
2 | 大阪府 | 27,871人 |
3 | 埼玉県 | 17,629人 |
4 | 福岡県 | 17,517人 |
5 | 神奈川県 | 15,103人 |
6 | 千葉県 | 14,645人 |
7 | 愛知県 | 13,044人 |
②技能実習(378,200人中)
順位 | 都道府県 | 人数 |
1 | 愛知県 | 37,939人 |
2 | 千葉県 | 18,862人 |
3 | 埼玉県 | 18,855人 |
4 | 大阪府 | 18,541人 |
5 | 茨城県 | 16,372人 |
6 | 広島県 | 15,393人 |
7 | 神奈川県 | 14,406人 |
③特定技能(15,663人中)
順位 | 都道府県 | 人数 |
1 | 千葉県 | 1,271人 |
2 | 愛知県 | 1,255人 |
3 | 東京都 | 1,017人 |
4 | 茨城県 | 836人 |
5 | 埼玉県 | 788人 |
6 | 大阪府 | 787人 |
7 | 神奈川県 | 716人 |
「技能実習」「特定技能」については、1.の全体のところでも書いたように、従事しやすい仕事が集中している愛知県に集まっています。同じく「技能実習」や「特定技能」で上位に来ている千葉県では、京葉工業地帯のある船橋市、市川市や、松戸市などに外国人人口が集中しています。
(4)年齢別
①留学(280,901人中)
年齢 | 人数 |
0-9歳 | 24人 |
10-19歳 | 24,530人 |
20-29歳 | 231,959人 |
30-39歳 | 22,965人 |
40-49歳 | 1,229人 |
50-59歳 | 152人 |
60-69歳 | 39人 |
70-79歳 | 3人 |
②技能実習(378,200人中)
年齢 | 人数 |
18-19歳 | 8,439人 |
20-29歳 | 269,204人 |
30-39歳 | 87,906人 |
40-49歳 | 11,955人 |
50-59歳 | 696人 |
③特定技能(15,663人中)
年齢 | 人数 |
19歳 | 6人 |
20-29歳 | 10,620人 |
30-39歳 | 4,586人 |
40-49歳 | 439人 |
50-59歳 | 12人 |
ただ、どの在留資格でもマジョリティは20-39歳の層であることが分かりますね。
「60歳以上」でも「留学」の在留資格を取得し来日する方には、さまざまなケースが考えられますが、純粋に「留学生」として活動している人がどんな理由で来日したのかが個人的にはとても気になります。
学問に終わりはないということでしょうか。カッコいい生き方してるんだろうなあ、と勝手に想像してしまいます。
私もプライベートレッスンで60-70代の方を担当したことは何度かあるのですが、60歳以上の「留学」持ちの人はまだ出会ったことがないので、是非お会いしてみたいと思いました。
ー
「留学生」についてもっと詳しく知りたい方はこちら↓
「日本語教師」に関するデータはこちら↓
新人教師の強い味方になる本はこちら↓
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が参考になった!と思ったら、SNS等でシェアしてもらえると嬉しいです。
これからもよろしくお願いします。
Twitterのフォローはこちらから
下のコメント欄からコメントを投稿される際は、免責事項及びプライバシーポリシーをご確認ください。
コメントの送信を以って、記載内容に同意したものとみなされます。
コメント