授業準備って大変ですよね…
昨日は4コマの授業準備に1日かかってしまいました…
日本語教師になったばかりの頃は、誰でも授業準備に時間がかかるものです。
主に以下のようなことに時間がかかる、という人が多いのではないでしょうか。
- 文型シラバスの教科書で、場面設定や文型導入の流れを考える
- 文法・語彙の意味や用法、類語との違いを調べる
- 授業で使うPPTや練習問題、イラストなどの教材を作る
こういうのって、やっぱり経験が物を言うのでしょうか。
もちろん経験が長くなれば、アイデアや知識は増え、作業効率も上がってくるので、授業準備にかかる時間は、短くて済むようになることが多いです。
でも実はもっと単純なことを習慣化するだけで、授業準備にかかる時間を簡単に短くすることができます。
今日はそのコツをいくつか紹介したいと思います。
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1. 教案・自作教材をデータで蓄積
日本語教師を長く続けていくなら、一度授業をした範囲はそれで終わりではなく、何度も回ってきます。
その時のために教案や教材はデータ化して残しておきましょう。紙で作成したものは、PDFなどでデータ化しておいてください。
できればすべての教材はPC作成して、のちに整理・編集しやすい形で残しておくのが理想です。
これだけで、次に同じ範囲の授業が回ってきた時に再利用でき、授業時間の大幅な短縮になります。
【まとめ】
- 一度作成した教案や教材は、データ化して残しておく
- 紙で作成したものはPDF化して管理する
- のちに整理・編集しやすいように、できるだけ最初からデータで作成する
2. 失敗したところは授業後即修正
授業をしていると、思っていたより学習者の反応がよくなかったところや、理解してもらえなかったところなどが出てきます。
そういう部分の修正は、授業後すぐにやっておくことが次回の準備時間の短縮につながります。
これをやってないと、「一回やったけどうまくいかなかった」という記憶だけ残ることになるので、どこを改善しなければならないか、また考えるのに時間がかかってしまいます。
どんな部分を修正するかはこちらのツイートを参考にしてみてください。
どちらにしても一度作った教案や教材は、2回目が回ってくるのが何か月後とか、下手すると何年後とかになることもあるので、そういう場合は修正したくなると思いますし、学習者のレベルやバックグラウンド、人数などによっても変えないといけない部分はあります。
だから、できるだけ修正作業が少なくて済むように、問題を見つけたらその時に即修正しておくことを習慣化しておきましょう。
ちなみに、失敗した時の状況もメモして残しておくと、次回に活かせたりします。
【まとめ】
- 授業で失敗した部分があれば、授業後即修正作業をする
- 2回目に回ってきた時の修正時間を短くできるようにする
- 学習者のレベルやメンバー構成によって都度修正は必要
3. 語彙や文法のルールなどの知識をデータで蓄積
1つ目の「教案・自作教材をデータで蓄積」と重なるところはありますが、文法や語彙の用法や機能、前後件制限、類似表現との違いもデータ化して残しておきましょう。
ただ、教案や教材とは異なり、語彙や文法表現は課や授業範囲にとらわれず、収集した情報を自分のデータベースとして蓄積していく方が個人的にはお勧めです。
エクセルなどを使って、「大まかな用法や意味・使用場面・JLPTのレベル・共通する前後件や共起語のルール」などをカテゴリ設定して保存しておくと、のちにフィルターなどを使い比較がしやすくなるのでオススメです。
こうすることによって、のちの授業準備で文型辞典やインターネットを漁って用法や類似表現との違いを調べる作業にかかる時間が、大幅に短縮できると思います。
【まとめ】
- 文法や語彙表現の情報はデータ化して残す
- 自分だけのデータベースを構築する
- 用法や意味・使用場面・JLPTレベル・前後件制限・共起語ルールなどをカテゴリ設定する
- のちに検索・比較がしやすく、文法・語彙の予習作業の時間が大幅に短縮できる
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4. PPTにこだわりすぎない
最近は授業でパワーポイントなどのプレゼンテーションソフトを使う人も増えてきました。
- 教材データの管理がしやすい
- 学習者の注意を引きやすい
- アニメーションなども使えて、視覚に訴えられるので飽きにくい
- モニターやスクリーンなどに大きく写せるので学習者が見やすい
などのメリットがあります。
ただ、PPTのアニメーションや見せ方はこだわりが強い人にとっては沼でしかありません。
こだわり始めるとどんどん色々なところが気になってきて、気づけば数時間作業していた、ということを経験したことがある人も少なくないはず。
PPTは、フラッシュカードや絵カードなどのパターンプラクティスをテンポよく行ったり、イラストや写真を大きく見せて学習者の注意を引いたりするのにはとても有効です。
ただし、見せることにこだわりすぎて、本来必要のない準備に時間がかかっていることもあります。
アニメーションやエフェクトをつける前に、本当にそれがないと授業がうまくいかないのか?を考えてみましょう。
本来の目的は、「アニメーションすごい!おもしろい!」と思ってもらうことではなく、
分かりやすく、学習者に伝わりやすく
ということです。
【まとめ】
- PPTはテンポを良くしたり、学習者の注意をひいたりするのには◎
- 必要のないアニメーションやエフェクト作成に時間を使わない
- わかりやすく伝える、という本来の目的を忘れない
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5. 授業見学をして練習や活動の引き出しを増やす
他の記事(新人日本語教師の成長への5つの近道)でも書いていますが、新人の頃、授業準備に時間がかかるのは、授業のアイデアや進め方についての引き出しが少ないからです。
だから進め方や練習内容などを考えるのに時間がかかります。
多くの場合、教科書にもある程度の練習や活動が含まれていますが、それだけでは十分ではないことがほとんどですし、現実の授業では、流れから逸れて補強したり復習したりしないといけない状況も多々あります。
そこで、手っ取り早く授業のアイデアを増やすのに最も有効なのが、先輩の授業見学です。
授業の見学に入らせてもらうことで、多くのアイデアに気づくことができ、それだけで授業準備の際に、練習や活動、授業の進め方を考える時間が大幅に短縮できると思います。
見学に入りにくい場合は、直接先輩にアドバイスを求めるのもいいし、初級であれば授業内のタスクや練習を集めた教科書はかなり充実しているので、そういう本を見てみるのも有効だと思います。
授業見学や活動集などで集めたアイデアは、データ整理しておくと、アイデアが出てこない時に検索できるので便利ですね。
【まとめ】
- 授業見学でアイデアを増やすことによって、練習や授業の流れを考える時間を大幅短縮
- 見学が難しい場合は、先輩からのアドバイスやタスク集・活動集でアイデア集め
- 集めたアイデアはデータベース化
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あと今さら感はありますが、使う教科書を自分で決められる人には、場面シラバスの教科書や行動中心アプローチの教科書がオススメです。
場面・状況などが設定されていて、その場面や状況で使う文型や言葉を学んでいくスタイルの教科書なので、文型シラバスの教科書ではやらなければならない準備が、あまり必要ないからです。
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