日本語教師も3年目になり、仕事に慣れてきました。
3年ぐらい経験を積むと、何となく日本語教師の仕事や授業の流れが把握でき、仕事にも慣れてきます。
授業にも少しずつ自信がついてくるのではないでしょうか。
(3年というのはあくまで目安です。もちろん3年目ぐらいのことが1年でできる人もいるし、5年かかる人もいます。大事なのは仕事に慣れ始めた頃、ということ)
でも、他の仕事でもそうですが、慣れてき始めた頃にどう動くか、どう考えるかでその後の成長や仕事効率は大きく変わります。
今回の記事では、日本語教師の経験をある程度積んだ3年目〜5年目に気をつけたいこと、やるべきことを紹介したいと思います。
・仕事に慣れ始めた頃にしておくべきことが分かる!
・仕事効率と授業の質をさらにレベルアップさせるコツが分かる!
1. 自分の日本語感覚を過信しない
経験を積むと、文法や語彙に関する知識もある程度身についてきて、自分の感覚だけで「この文法のルールはこれ」と早計して、十分に分析を行わなくなってしまう教師もいます。
そうならないように、文法や語彙のルールや特徴などは、常に複数の参考書やウェブサイト、他の教師の意見などを参考にしながら考えるようにしましょう。
「プロの日本語教師なんだから、経験も積んだから自分で大体分かる」という感覚はとても危険です。
3年目から5年目にやるべきことは、これまでに溜めてきた文法や語彙のルールや特徴(もちろんデータ化してますよね)を、さらに増やすこと、そして参照しやすいようにデータベースをさらにブラッシュアップしていくことです。授業準備の時間短縮にもつながります。
【自分の日本語感覚を過信しない】のポイント
- 慣れてきても文法や語彙表現を自分の感覚だけで判断しない
- 常に複数の参考書やウェブサイト・他の教師の意見を参照することを忘れない
- これまでの文法や語彙の知識を整理する
- 今後のためにデータベースをさらに強化する
2. 自分の授業スタイルを固定化しない
ある程度経験を積むと、自分の授業のスタイルや進め方、使用する教材なども「お気に入り」というか「使いやすいもの」が決まってきます。
でも、授業のやり方や教材の使い方などはまだまだたくさんあるということを忘れてはいけません。
コロナ禍でzoom授業が日本語業界にも急速に普及したように、またGoogle workspaceの活用が広がっているように、これまでのやり方を覆し、できなかったことを可能にする機材やソフト、授業のスタイルなど、新しいものが日々生み出されていきます。
3年目から5年目にやるべきことは、ある程度決まってきた授業のやり方に固執せずに、新しい方法やアイデアにアンテナを張り、さらに引き出しを増やしていくことです。
同僚でも、Twitterでもウェブサイトでもいいと思いますが、他の日本語教師がどんな授業をしているのかを定期的に確認する習慣をつけて、どんどん授業に取り入れてみるといいです。
3年目ぐらいで、慣れていて楽だからという理由だけで、1つのやり方に固定化してしまうと、それ以上のレベルアップが期待できなくなるので、注意しましょう。
【自分の授業スタイルを固定化しない】のポイント
- この時期に授業スタイルを固定化してしまわない
- 新しい授業の方法やアイデア、教材等にアンテナを張っておく
- 使ったことのないものがあれば積極的に授業に取り入れてみる
3. 今の職場のやり方が全てだと思わない
日本語教師をしている人の多くは、1〜2つの日本語学校で働いていると思います。
何十年の経験がある人でも、10も20もの学校で働いた経験がある人はそういません。
でも、日本語教育機関は、日本国内の法務省告示校だけでも600以上あります。それ以外にも大学や任意団体、国際交流協会なども多数あり、日本語教育機関は多様です。
だからこそ、今働いている学校のやり方が日本語教育業界のスタンダードだとは決して思わないことです。日本語教師としての資格が複数あり、経験もあるなら、今は結構多くの選択肢があります。
3年目から5年目にやるべきことは、今の職場で働き続けるかどうか考えることです。
今後も日本語教師として生きていくなら、ある程度経験を積んだ3年目〜5年目は、動くタイミングとしては好機です。
非常勤から常勤へ、非常勤のまま他の学校へ、日本語学校から大学へ、国内から海外へ…
のように次のステージに進むことも考えてみてください。そして多くの学校の仕事や授業を経験してみてください。
【今の職場のやり方が全てだと思わない】のポイント
- 今の職場が日本語教育業界のスタンダードだと思わない
- 今の職場で働き続けるかどうか考える
- キャリアアップや次のステージのために動く
- 多くの学校や教育機関の仕事を経験してみる
4. 1つの本やウェブサイトを盲信しない
経験を積むと、授業準備や教材づくりなどに使う参考書やウェブサイトなどが決まってくると思います。
1番の項目にも通じますが、言語は常に変化するものなので、古い本やウェブサイトだけを見ていると、今では使われなくなった用法や、不自然な例文が出てくることもあります。
また、参考書についても、本は正しいと思い込んでしまう人もいますが、常に正しい(というか今の一般的な感覚に合っている)とは限りません。
3年目から5年目にやるべきことは、参考書やウェブサイトについても、複数のものを参考にして、しっかり吟味することです。信頼できる本やサイトの選択肢を増やしていくことが大切です。
教科書によっては手引きやマニュアルがあるものもありますが、その場合もそれだけを盲信するのではなく、他の本やサイトと比較しながら、また他の教師の意見も聞きながら授業での説明を考えていくことがさらなるレベルアップへの近道です。
【1つの本やウェブサイトを盲信しない】のポイント
- 文法や語彙を1つの本やサイトで判断しない
- 参考書や手引きも信じ切らない
- 信頼できる参考書やウェブサイトの選択肢を増やす
まとめ
…いかがでしたか。
3年目〜5年目ぐらいの間は、仕事のやり方にも慣れてきて、積極的に動きやすくなる時期です。
同時に、慣れてきたことで驕りが出てきて、成長が止まりやすくなる時期でもあります。
今後の働き方やキャリアアップ、日本語教師としての成長、授業の質向上、そして給料アップのために積極的に動いてみてください。
慣れてきた楽な環境に甘んじてしまって、給料も授業のレベルも頭打ちになってしまわないように、常に新しいものへの探求心と、初心を忘れずに頑張っていきましょう!
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