外国人児童の日本語の勉強をサポートすることになったのですが、無料で使える便利なウェブサイトや教材はありますか?
この記事では、こちらの記事の第2弾として、子どもの学習教材が無料で提供されている便利なウェブサイトを紹介します。
今回は、PDF形式で教材が無料ダウンロードできるウェブサイトに絞りました。
印刷して配布したり、オフライン環境でタブレットなどを使って見せたりするのにも便利です。
日本語教育専用に作られたものではありませんが、使い方次第で、外国人の子どもにも楽しく日本語を学んでもらえると思います。
子どもの日本語教育に関わる機会がある人は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事で紹介するウェブサイトの教材は、学校等で使用する場合は無料配布可能なものが多いですが、細かい利用範囲については、各ウェブサイトの規約に従ってください。
✔️子どもに日本語を教えるのに便利なウェブサイトが知りたい!
✔️無料でダウンロードできて日本語学習に使える教材がほしい!
✔️教科書を使った授業だと、あまり学習者のモチベーションが続かない…
✔️子どもが気軽に日本語に触れられる教材があったらいいのに…
1. 学習プリント.com
教材の豊富さ :★★★★★
教材のクオリティ :★★★★★
日本語教育への活用:★★★★★
幼児の遊びから小学6年生の科目別プリントまで、幅広い教材を揃えるサイトです。
サイドバーからカテゴリを選択すると教材の一覧が表示され、そこからPDF形式の教材が無料でダウンロードできます。
特に「まちがいさがし」と「漢字」「算数」の教材が充実しています。
算数の教材は数の数え方や時刻の言い方の練習、比較文の勉強などに使えます。
イラストもクセがなく見やすいものになっているので、子どもも楽しく勉強できます。
広告もコントロールされていて、教材を探す際のストレスも少ないです。
2. こどもプリント
教材の豊富さ :★★★★☆
教材のクオリティ :★★★★★
日本語教育への活用:★★★★☆
このサイトは算数の教材が充実していますが、「幼児用ドリル」のクオリティも高く、初級の日本語の勉強に活用できるものがたくさんあります。
時間、重さ、長さ、数の数え方や比較文等の練習もできるし、「ちえ」「脳トレ」カテゴリの教材は、ゲームで遊びながら語彙を増やしていくのに最適です。
イラストも見やすく綺麗です。
日本語教育への活用は難しいかもしれませんが、プログラミングや算盤の練習教材も用意されています。
トップページからカテゴリや学年の選択ができ、そこから各教材の一覧にジャンプできます。
自動広告がちょっとしんどいですが、サイトのUI自体はシンプルで使いやすいです。
3. やんちゃワーク
教材の豊富さ :★★★★★
教材のクオリティ :★★★★☆
日本語教育への活用:★★★★★
このサイトは(意図的に)年齢や学年別に教材が分けられていません。
でも、ひらがな・カタカナなどの文字の練習に使える基礎的なものから、
「こんなときどうする?」
「もし○○だったらどうする?」
のように状況を想像して自由に答えを考える教材まであります。
公認心理士・保育士の方が作成したサイトであるというのも特徴で、他の学習教材サイトにはないユニークなプリントがたくさんあります。
自由回答のものは、教材に書かれている指示や状況説明等をうまく活用すれば、初級後半~中級前半ぐらいのレベルでも練習や活動などに使っていけます。
サイドバーからカテゴリを選択し、そこから更にプリントの種類を選ぶと教材一覧が見られるようになっています。
4. Honda Kids
教材の豊富さ :★★★☆☆
教材のクオリティ :★★★★★
日本語教育への活用:★★★★☆
言わずと知れた自動車メーカーのHondaですが、実は幼児向け知育プリントの無料提供を行っているサイトがあります。
幼児の知育や遊びに使うプリントが中心のため、日本語教育に活用できるものは限られていますが、数の数え方を学んだり、語彙を増やしたりするのに使える教材は結構あります。
トップページに一覧が表示されていて、すぐに教材を見ることができます。
また、「すうじ」「もじ」「ちえ」の3つのカテゴリから絞って検索することもできます。
1つのPDFファイルに4つの問題や遊びがまとめて収録されているので、ファイル管理も楽です。
教材自体もシンプルでパッと見て何をするかが分かるので、子どももスムーズに進められると思います。
5. ぷりんときっず
教材の豊富さ :★★★★☆
教材のクオリティ :★★★★☆
日本語教育への活用:★★★★☆
教育にかかる費用を節約しながら、毎日少しずつ楽しく勉強を継続してほしいという素敵な考え方の下に作られた教材サイトです。
算数と国語のプリントが豊富に用意されています。
国語のプリントはひらがな、カタカナ、漢字の文字練習が中心ですが、算数のプリントは様々な形式があり、イラストも綺麗なので、子どもの興味も引きやすいです。
50音図や数え方の表、動物がたくさん描かれたポスターなど、壁に掲示すると子どもが楽しく勉強できそうな教材もたくさんあります。
また、スマホ利用にも対応しているので、
「わざわざ紙に印刷するのが大変」
「印刷環境がない」
「時間が余ったときにちょっとだけ使いたい」
などのニーズも満たしてくれます。
最初に数秒の広告を見る必要がありますが、それ以降はストレスなく閲覧できます。
左のサイドバーから学年・教科を選択し、好きな教材の種類を選ぶと、ダウンロード画面が表示されます。
6. ぬりえやさんドットコム
教材の豊富さ :★★★☆☆
教材のクオリティ :★★★★☆
日本語教育への活用:★★★☆☆
その名の通り、ぬりえがめちゃくちゃたくさん公開されているサイトです。
カテゴリも豊富で、動物、食べ物、乗り物、季節の行事など様々なテーマのぬりえが楽しめます。
一見日本語教育には応用しにくそうですが、描かれた絵について話しながらぬりえを進めることで、色の名前はもちろん、様々な種類の語彙に触れることができます。
更新の頻度も結構高く、日々新しいものが追加されています。
ボランティアでの子どもの日本語教室等にはもってこいではないかと思います。
トップページ、またはサイドバーからカテゴリを選択すると、塗り絵の一覧が表示されます。
7. 子どもの日本語の勉強にオススメの教材(Part2)
ここまで、無料でPDF教材がダウンロードできるウェブサイトを紹介しましたが、子どもの日本語の勉強に使えるテキストもいくつか紹介しておきたいと思います。
Part1では、また違う本も紹介しているので、併せて参考にしてみてください。
(1)きょうから話せる! にほんご だいじょうぶ
ゲームやタスクを通じて日本語を学んでいく「コミュニケーション積み上げ型」の教材です。
各ユニットは、簡単なタスクから抽象的なタスクへと進んでいき、複数のタスクをこなしながらコミュニケーションを積み上げていく構成になっています。
本冊は英語翻訳と解説・ローマ字表記付なので、英語圏の学習者は取り組みやすいです。
教師用ガイドもあり、PDF版の絵カード・イラストが付属しています。
(2)にほんご だいすき シリーズ
1995年出版とちょっと古いですが、絵本の感覚で日本語の勉強が進めていけるシリーズです。
「テキスト」「ワークブック」「たんごのほん」「おしえかたガイド」があり、シリーズは1から3まであります。
組み合わせて使うことで、より効果的に学習が進められると思います。
(3)学校生活のためのにほんご やまのぼり
学校生活や登下校で出くわす場面に即して日本語が学べる教材です。
イラストもたくさんあって楽しく取り組めます。
指導のポイントのまとめやイラスト集、ワークシートなどの補助教材や、「もういっぽ」という、教科書の学習内容を更に深める教材も、ウェブサイトからダウンロード可能です。
また、教案(指導案)や子どもの日本語教育に関するQ&Aなども掲載されているので、教師にも使いやすい教材です。
(4)レベル別 日本語多読ライブラリー シリーズ
別の記事でも紹介している多読教材です。
ほとんど絵と写真だけの「スタート」から始まり、6つのレベルが展開されています。
ごちゃごちゃ説明せず、教師も一緒に多読を楽しむ気持ちで進めると、子どもの学習モチベーションも続きやすいです。
個人レッスンだけではなく、クラス授業のウォーミングアップなどにもオススメです。
私が個人で教えている小学生の男の子もお気に入りです。
まとめ
いかがでしたか。
これ以外にも、インターネット上に公開されている子供向け学習教材は、日本語教育に活用できるものがたくさんあります。
使い方次第で、授業準備の時短や、教師自身の授業の楽しさアップにも繋がると思うので、ぜひ有効活用してみてください。
Part1はこちら↓
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新人日本語教師におすすめの本はこちら↓
日本語教師×ICTに特化した本はこちら↓
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