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【中~上級】授業中に準備なしでできる日本語ミニゲーム6(+1)個!!【第2弾】

授業でできるミニゲーム

中級から上級レベルのクラスで時間が余った時が不安です…。

オススメのゲームや活動はありますか?

こんにちは。HAIBARAです。

今回は、中級~上級のクラスで、準備していなくてもすぐにできる日本語の活動・言葉のミニゲームを6つ紹介します。

よく読まれているこちらの記事の第2弾です。

初級で使えるひらがな・カタカナのゲームはこちら。

中級~上級の日本語授業で、以下のような悩みを抱えている人は少なくないと思います。

・授業が思ったより早く進んで時間が余ってしまった…
・難しいことばかり勉強していてクラスの雰囲気が重い…
・中級~上級でサクッとできる活動や遊びを集めた教材は少ない…

そこで今回の記事では、中級~上級の授業で準備物なしですぐにできる活動を集めました。

どれも日本語を使ったり考えたりする練習になるし、クラスの雰囲気を温めるのにも使えるものばかりです。

ぜひ使ってみてください。

ちなみに、元ネタのボードゲームがあるものは、併せて商品も紹介しています。
実際のゲームを使ってみたい人は、そちらもチェックしてみてください。

こんな人にオススメ!

✔️授業時間が余ったときにすぐにできるゲームを知りたい!
✔️ウォーミングアップに使えるアクティビティを教えてほしい!
✔️中級~上級クラスで使える活動のアイデアがほしい!

1. 言葉を選びながら話し合う心理戦「ワードウルフ」

最適人数:4~8人
所要時間:10~20分
教師の役割:司会(ゲームマスター)
形式:グループアクティビティ

進め方

①1人を除いたメンバー全員にお題となる言葉を伝える(例:コーヒー)。
②1人だけ違う言葉を伝える(例:お茶)。この人がワードウルフ。
③それぞれに伝えた言葉が、お互いに分からないようにする。
④追放会議の回数を決める(4人なら2回、8人なら3回ぐらいが適当)。
⑤時間を指定して(例:3分)、グループでその言葉について自由に話す or 1人ずつ何か言っていく(例:「毎日飲むものです」「色々な種類があります」)。
※最初の時点では誰がウルフか分からないので、自分の言葉が他のメンバーと異なる可能性を考慮しながら、話を進めていく。
また、ウルフに自分たちの言葉がバレないように注意しながら、1人だけズレた発言をしている人を探していく。
⑥時間になったら、1回目の追放会議を実施。グループで追放者(ウルフだと思われる人)を決める。
⑦教師は追放された人がウルフかどうかを発表する。
⑧⑤~⑦をもう1(か2)ターン行う。

【ワードウルフが追放された場合】
⑨⑧の終了時点でウルフが追放されたらメンバーの勝ち。
⑩(オプション)ウルフがその他のメンバーに伝えられた言葉を当てることができたら、ウルフの逆転勝ち。

【ワードウルフが追放されなかった場合】
⑨⑧の終了時点でウルフが追放されなかったら、ウルフの勝ち。
⑩誰がウルフだったか発表する。

言わずと知れた人狼ゲームの「言葉」版です。

ワードウルフになった人は、自分がウルフだとバレなかったら勝ち。

他のメンバーは、指定された回数の追放会議の中で、ウルフを探し出して追放できたら勝ちです。

外国人向けの日本語授業でも、中級~上級のレベルになると十分楽しめます。

参加者は「ウルフに悟られないような話し方」を日本語で考えていくことになるので、話す内容や語彙の選定の練習になります(ウルフの場合も然り)

また、追放会議では日本語で相手の不自然な点を指摘したり、それに反論したりするので、ディベートやディスカッションにも活きると思います。

4~8人ぐらいが最適ですが、人数が多い場合(8人以上)は、ウルフを2人にすると良いです。

また、20人クラスでやる場合は、メンバーを4【人】ではなく、4【グループ】にしてやってみてください。その場合は、⑤や⑥のときに発言する人を、各ターンごとに代表者1人に限定しておけば問題ないと思います。

なお、初めてやる場合は軽めに一度練習してみて、⑤の所でどう発言すればウルフに言葉を悟られないか等を一緒に確認しておくと、よりスムーズにゲームが進められます。

実際のボードゲーム「ワードウルフ」を授業で使ってみたい方はこちら↓

2. 被らないようにヒントを出す協力ゲーム「ジャストワン」

最適人数:4~7人
所要時間:約10~20分
教師の役割:司会(ゲームマスター)
形式:グループアクティビティ

進め方

①回答者(1人)と、回答者以外の参加者(3~6人、以下「参加者」)を決める。
②お題を決める(例:コーヒー)。
③参加者だけにお題を伝える。
④参加者は、お題のヒントとなる連想ワードを考える(例:コロンビア、豆、ブラック…)。
⑤回答者には後ろを向いてもらい、参加者はヒントを板書する。
⑥被っていたヒントは消去する。
⑦回答者は前を向き、ヒントを見てお題を当てる。
⑧以下③~⑦の繰り返し(勝ち負けなし。みんなでたくさん正解するのを目指す)

複数のメンバーがヒントを出して、回答者がそこから連想されるお題を当てるゲームです。

ヒントが被っていたら、回答者に見せられないというのがこのゲームの特徴です。

ただ、外国人向けの授業でやるなら、そこは無視してもいいと思います。

この例題だと、コーヒーから容易に連想される「飲み物」「ブラジル」などの言葉は他の人と重なる可能性が高いので、それを避けたヒントを探し出す必要があります。そこから周辺語彙の拡大にも繋がります

ゲームをしたあとに、出てきた言葉や、他に想定される言葉をクラスで確認するのも良いですね。

なお、クラスの人数が多い場合は、何人かメンバーを選抜して前でやってもらうのを何度か繰り返すのがいいと思います。

または、クラスを5人ずつぐらいでチーム分けして、チームごとにこのゲームをやってもらって、正解できたチームはポイントを獲得、という形でポイントを競うのも面白いですね。

実際のボードゲーム「ジャストワン」を授業で使ってみたい方はこちら↓

3. 日本人のカタカナ語依存具合が分かる!?「ボブジテン」

最適人数:何人でも
所要時間:約10~20分
教師の役割:司会(ゲームマスター)
形式:個人戦/チーム戦

進め方

①出題者を決める。
②出題者にお題を伝える(カタカナ語の名詞。例:パソコン)。
③出題者は、与えられたお題をカタカナ語を使わずに説明する。
④その他の人は回答者。分かった人は挙手して回答する。
⑤出題者は正解かどうか答える。
⑥以下①~⑤の繰り返し。
⑦何回かやって、一番正解数が多かった回答者が優勝。

与えられたお題を、一切カタカナ語を使わずに説明するゲームです。

これ、日本人はかなりカタカナ語に依存しているので、外国人の方が案外上手だったりします。

別の言葉を探して言い換えたり、お題を分かりやすい日本語で説明したりする練習ができます。

人数が多い場合は、出題者(司会)チーム、回答者チーム(3~4グループ)に分けて、より多く正解できた回答者チームが勝ちとするのもいいですね。

また、お題をある程度簡単なものにして、何人に正解してもらえたかで出題者にポイントを付与する形にしたり、チームで回答ターンと出題ターンをローテーションでやってもらって、「出題時にカタカナ語を使ったら-1点」等のルールを設けてポイントを競ったりするのも面白いです。

実際のボードゲーム「ボブジテン」を授業で使ってみたい方はこちら↓

4. ウソをつくのが上手になる!?「プレゼン人狼」

最適人数:何人でも
所要時間:約20~30分
教師の役割:司会(ゲームマスター)
形式:個人戦/チーム戦

進め方

①発表者を決める。
②発表者は、【A】本当に自分の好きなもの【B】特に興味のないもの のいずれかを話のテーマに設定して、前で話す(例:日本の着物)。発表は2分~3分程度。
③発表者は、【A】か【B】かが悟られないように話す。
④発表が終わったら、聞いていた人は、それが【A】か【B】かを判断して挙手する。教師はそれぞれ挙手した人数を数える。
⑤発表者は、【A】か【B】のどちらだったかを発表する。
⑥発表者は、だませた人数分だけポイントを獲得する。
⑦一番多くポイントを獲得した人の勝ち。

特に興味がないものを、まるで自分が大好きなもののように話し、何人の人をだませるかを競うゲームです。

人を惹きつける話し方、プレゼンの基本的な立ち振る舞い、上手なウソのつきかた(?)が練習できます。

また、外国人が日本語で話しているのを聞いてウソを見抜かないといけないので、注意深く言葉や話し方を観察する練習にもなります。

こちらもチーム戦にして代表者が発表する形をとれば、大人数のクラスでも対応できると思います。

5. しりとりのパワーアップ版!「日本語しりとりすごろく」

最適人数:何人でも
所要時間:約10~20分
教師の役割:司会(ゲームマスター)
形式:個人戦/チーム戦

進め方

①ホワイトボードにマス目、またはメモリをかく(30~50ぐらい)。
②教師が最初の単語を提示し、個人、またはチームでしりとりを進めていく。
③言った単語の文字数だけ、マス目を進むことができる(例:ゴリラ…3マス、株式会社…8マス)。
④最初にゴールした個人、またはチームの勝ち。

単純なしりとりではなく、より長い言葉をたくさん使えたチームが勝てるゲームです。

指定された文字から始まる言葉の引き出しを探し、より長い言葉を引っぱり出す活動なので、頭の柔らかさの向上や語彙の定着につながります。

マス目やメモリをかくのがめんどくさい人は、あらかじめデータで用意しておいてプロジェクターで映すとか、それも面倒な場合は、文字数だけ「3+5+5…」と書いていって、最初に50点を超えた人(チーム)の勝ち、みたいにするともっと楽にできます。

また、単純に「50点を超えたら勝ち」ではなくて、例えば「しりとりを3周して、合計文字数をちょうど20文字にしたチームにポイント」のような形にするのも◎です。

6. 裏切りと推理の「インサイダーゲーム」

最適人数:4~7人
所要時間:約10~20分
教師の役割:インサイダーのサポート
形式:グループアクティビティ

進め方

①ゲームマスターを決める。
②教師がインサイダーを決める。誰がインサイダーかは本人と教師以外の人(以下、「参加者」)に分からないようにする(メッセージで送るとか)。
③教師はゲームマスターとインサイダーにお題を伝える(例:サッカー)。
④話し合いの時間を決める(例:3分)。
⑤インサイダーを含む参加者は、ゲームマスターに「はい/いいえ」で答えられる質問をしながら、お題を探っていく(例:「それは、世界中にありますか?」「1人ですることですか?」)。
⑥インサイダーは、参加者にまぎれながら、お題を探る振りをする。
⑦時間になったらチームで導き出した回答を発表する。
⑧お題が外れていれば、インサイダー、ゲームマスターも含めた全員の負け。
⑨お題が当てられれば、全員で誰がインサイダーだったかを話し合い、1人決める。
⑩インサイダーが誰かを当てられれば、マスターと参加者の勝利。
⑪インサイダーが誰かを当てられなければ、インサイダーの勝利。

YouTube等でも話題になっていたインサイダーゲーム。

インサイダーは、自分がインサイダーだと悟られないようにしながら、チームがお題を当てられるように誘導していかなければなりません。

例えば例題の場合だと、「スポーツですか?」と質問すると、答えに大きく近づきますよね。

そういう質問をしてしまうと、自分がお題を知っていることが相手にバレやすくなってしまいます。

だから、うまく核心を外しながら質問していく必要があります。

でも、お題を当てなければ全員負けなので、全く的外れな質問ばかりではダメです。

インサイダーにはそのあたりの機転がきく人を選ぶことが大切です。

人数が多い場合は、何人か選抜してやってもらい、2回目は違う人たちに、という形で進めるのが良いと思います。

インサイダーと教師のやり取りはSNSのメッセージが最適です。

番外編:みんなの自慢を当てるゲーム

最適人数:4人〜
所要時間:約10~20分
教師の役割:ゲームマスター(司会)
形式:個人戦、またはクラス全体で

進め方

①クラスのメンバーに白紙を配る(何でもいい)。
②学習者は自分の自慢と名前を紙に書く(例:陸上のジュニアオリンピックに出たことがある、ピアノのレパートリーが100曲ある等)。
③書けたら教師が全員の紙を回収。書いてない人がいてもスルーでOK(自慢できることがない場合もある)。
④教師はランダムに学習者の自慢を発表する。名前は言わない。
⑤学習者に挙手制で誰の自慢だと思うか、理由とともに意見を発表してもらう。
⑥何人か発表してもらったら、その自慢を書いた人に手を挙げてもらう。
⑦以下④〜⑥繰り返し。
⑪単純に当てるだけのゲームにしてもいいし、当てた人にポイントをあげて、競う形にしてもOK。

番外編としたのは、準備物として人数分の「紙」が必要だからです。

でもこのゲームはクラスメイトの意外な一面が知れて盛り上がるので、ぜひみなさんにもやってみてほしいと思って紹介しました。

勉強っぽくするなら自慢の内容を発表した後で書かれた文を全体で添削してもいいし、自分の持っている情報から自慢を書いた人を推測し、論理立てて話す練習や、モダリティ表現で自信度を表す練習にもなります。

⑤のところはグループで話し合って意見を発表してもらうのもオススメ。

紙はすぐに準備できると思うので、こちらもぜひ試してみてください。Google formで集めてプロジェクターに映しながらやっても面白いかも。

まとめ

いかがでしたか。

中級~上級の授業で準備物なしですぐできるゲーム・活動を(6こって言ったけど)7個紹介しました。

日本語レベルが上がると、少し複雑なアクティビティもこなせるようになります。

今回紹介した活動は、初級で行う単純なゲーム・活動とは違って、推理したりウソをついたりする過程が加わるので、初級の単純なゲームとはまた違った楽しみ方ができます

このような活動やゲームばかりに熱中してしまって、本来勉強すべきことが疎かになると本末転倒ですが、気分転換や時間が余ったときの緊急アクティビティや遊びとしてはうってつけです。

是非授業で試してみてください。

オススメの記事はこちら↓

日本語教師×ICTに特化した本はこちら↓

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